▼2012/06/09

「おわぁー…やっぱり焼きたてはあっついよー…ファラさん蒸発しそう。こっちくんな!」
「だが焼きたてが一番うまい。さて、蜜塗るからお前がそこどけー」
「あーうん。ごめんねっ!ふひっ!ねぇねぇ冷たいパンはないの?これから暑い時期だし、冷たいパンあったらとっても売れると思うんだけどなー!!どう?ファラさんと一緒に、考えてみようよーう!」
「…シューアイスでも出すかな…」
「シューアイスかぁ…んー…中身かき氷にしようよっ!ねっ!」
「いや、それはおかしい」
「だってシューアイスなら向こうの大通りのカフェが出してるし!どうせならあっちに負けないもん作ってお客さん呼ぼうよー!いつまで経ってもマイナーカフェとか寂しーじゃんさー!」
「城で働いてる奴にゃあ…わからんのだよ…この謎めいた雰囲気…たまたま迷い込んで発見したお店って…ロマンじゃない?」
「でも観光ガイドとかにも載らないじゃんここー!存在忘れられてるよー!」
「観光はみんな城か大通りで十分だって。」
「…ふひっ…もしかして忙しくなるの嫌なのー?」
「そういうわけじゃあないが…」
「ならやっぱり何か他の店との違いを見せつけて繁盛させないとだね!ふひひ!ただ甘いものばっかだしてる店ってだけでも珍しいけどね!でももっとインパクトあるメニュー考えないとねー!クロ君とポプラ君にも教えてあげて、たっくさん作ろうねー!お客さんいっぱいくるね!やったね!王子!」
「…で、なんか案はあんのか?」
「……」
「……」
「あ!さっきの焼きたてクロワッサンにアイス詰めるとか…」
「クロワッサンは湿気るとまずい。つか溶けるだろ。」
「そっかー…ファラさんパンはさっぱりだなー。」
「さっぱり以前の問題だろうが。んー…チョココロネの中身をアイスにするとか…」
「かき氷!」
「だからかき氷とパンは無理だって!」
「ファラさんアイスよりかき氷派だよー」
「お前の好みはどうでもいいって。冷やしておいたカステラを…ブツブツ…」
「ん…?」
「ブツブツ…」
「おーい。ファラさんだよー。ファラさん元気でレジー!」
「ブツブツ」
「だめだこれぇーすっかりなんかスイッチ入っちゃってるよこれぇー!…なんかケーキ食べたいなー…ファラさんケーキ食べたいなー。…おーい王子ー。アベリアー!ファラさんの為にアイスケーキ作ってよ!うぇ!アイスケーキならファラさん作った方がいいじゃんねー!王子ーちょっとキッチン借りていいかn」
「竈にブチ込むぞ…」
「や!やめてー!ファラさん死んじゃうー!!」


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ファラはカフェのことを考えてくれています。ファラからみればちっさいしょぼいカフェだからね。本当はもっと繁盛してほしいなーと願ってます。
パンにかき氷ってどうよ。

アベリアはぶっちゃけ売り上げとか考えてない。完全に趣味。やりたいことやってるだけ。トリトマもそれを許しています。トリトマも売り上げなんかどうでもいいからね。
アベリアはこっちにきてから好き放題やってる。元に戻る気もない。



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