「レモン」
「あー…眠い…」
「レモーン」
「うるさいなぁ…なに?」
「あんたもう夕方だよ。お腹空かない?」
「あー…空いたかも。リータなんか作って」
「やだ」
「そ」
「ちょ…どこいくの?」
「ん?おやつ」
「…私もー」


「どけよシャバっ君。私は今から飯るぜ!」
「またあなたですかレモン。これ以上勝手にお菓子を食われてたまるか。ナユタは許していますが、僕が許しませんよ。」
「…」
「…?」
「…」
「こ…こないんですか?」
「ピンクモンガ…後ろ見てみ?」
「へ」
「もぐもぐ…」
「いっ何時の間に!?」
「それ…もぐもぐ…みがわり…もぐもぐ…」
「…くっ…なんて卑劣な…!」
「あんたそれ引っかかるの三回目だよ。」


「ヒトは偉大だなー。あんな美味しいもん作っちゃうんだもん。野生時代がアホらしくなってくるよ。」
「…ヒトは嫌いだ」
「の割りにはレモンよ、ナユタにベタベタじゃない」
「だってナユタは私たちを無理やり捕獲しない。」
「…そうだね。そういや私らまず勝手についてったもんね。」
「それに捕獲する時もちゃんと説明してくれた。だからナユタは好き」
「ふうん…あんたもちゃんと意見もってんだね。」
「それってどういうことだよ。」
「別にー」
「……」
「……」
「あふ…ねむ…」
「なんでヒト嫌いなの?」
「眠い」
「…」
「…彼氏とられた」
「え」
「彼氏とられたんだ。ヒトに。ずっと一緒だよって言ってたのにさ。言ってたのに…ヒトに捕獲されちゃったんだ。…久しぶりに見たそいつ、ヒトにベッタベタ。私のことなんか…まるで忘れちゃったみたいにさ…ぐすん」
「…そういうこと…」
「今思えば森に住む野生のポケモンなんてダサいしバカだぜ。私はもう町に住むポケモンと付き合うことにする。ヒトのこと良くわかってそうだし。」
「…い…いや、意外と…」
「…え」
「あんま…大差ないかも。強いて言えば…ちょっとずる賢い?」
「…はぁ…あーやだやだ。バカばっか。もう寝る。」
「レモン。」
「…なに?」
「…女の子に興味ない?」
「ねぇよ。おやすみ。」


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時々少々口が悪いレモン。
一応捕獲されてるけどモンスターボールが嫌い。
彼氏は捕獲されちゃって、すっかり人間と仲良し。ショックを受けたレモンは引っ込み思案だった性格が捻じ曲がって、ひねくれもんに。ほんとはびくびく怖いけど、平気なふりして知らんぷり。耳がぴーんと立ってるときは、ちょっとしたことで泣いちゃう。

多分シャバックと同い年。
ナユタのエモンガ達の中には好みがいないので、外に出て新しい彼氏候補を見定めている。
シャバックとは違い、耳を出したり引っ込めたりが可能。リータもこれはできる。ただ、尻尾を引っ込めることはレモンにできて、リータにはできない。


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