お題的な何か:何言ってんでィ (俺が)こんなこと言うのは土方さんにだけでさァ


















頓所内でアイマスクをしてすやすやと呑気に眠る総悟を見つけた。いつにまでたっても懲りない野郎だ。









「おい総悟、テメェいつまで寝てんだよ。近藤さんと市中見回りの当番だろうが、近藤さんずっと待ってんだから早くしろ。」











「なんだよ土方さん俺はまだ寝足りないんでさァ、あと6時間くらい寝かせてくだせィ。」











「馬鹿な事言ってるんじゃねーよ。早く起きねぇと叩っ斬るぞ。」











刀を抜き総悟の喉元に突き付ける。流石にまずいと感じたらしくアイマスクを外し起き上がる総悟。








「ったく土方さんは本当にお母さんみたいでさァ。でも俺、今日は近藤さんと見回りに行く気分じゃねーや。」






そう言うとまたゴロンと横になる。







「気分だどうだの問題じゃねぇ、これは仕事なんだよ。ぐだぐだ言ってねぇで行け。」








俺は総悟のスカーフを掴み無理矢理体を立たせようとする。そのまますんなりと立ち上がったのでようやく行く気になったか、と安心したのもつかの間。俺の首に手を回し体重を全て俺に預け脱力状態になった。












「…おい、俺はお前だからって甘やかしたりしねぇぞ。」













「ったく土方さんはつれない奴でさァ。俺は今日は近藤さんとよりアンタと見回りに行きたい気分でさァ。」











突然の誘いにどくん、と心臓の鼓動が早くなるのが自分でもわかる。









「ば、馬鹿言え。それじゃ近藤さんが落ち込んじまうよ。」








「今は近藤さんが落ち込もうとどうなろうとかまわねぇや。この前サボってた時に見つけた甘味屋にどうしてもアンタを連れて行きたいんでィ。」









「じゃあ近藤さん誘えよ。」








俺は総悟の肩を掴むとぐっと力を入れ無理矢理引き剥がす。









「何でィ。さっきから土方さんは近藤さん近藤さんばっか言ってじゃねぇですか。」











「俺は甘味より蕎麦が食いてェ。それに近藤さんだってお前に誘われたらさぞ喜ぶだろうよ。」













「何言ってんでィ 俺がこんな風に誘うのは土方さんにだけでさァ。」











コイツにはいつも心を掻き乱される。









…それはそれで悪ィ気もしねぇがな。















「総悟、見回りの準備してこい。」











「あり、やっぱ駄目ですかィ?」







煙草に火をつけ、ぷかあっと煙を吐き出す。







「近藤さんと見回り当番交代してくる。俺が帰って来るまでに準備が終わってなかったらいかねぇからな、早くしろ。」










これを聞くと総悟はにやっと笑い足早に部屋に戻っていった。










(野郎のマイペースには困ったもんだ。でもそのペースに巻き込まれるのもたまには、いいかもな。)












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沖土
友達からお題貰って書きはじめたんですけど、すごく難しかった\(^o^)/

お題楽しいから今度セットお題とかやってみたいです!


土方さんは沖田に振り回されつつも好き って感じなイメージ!



20110902
20110928

あずま



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