お題:確かに恋だった
から頂きました。


※キス有











「ふー…監察の仕事も楽じゃないよなー、って仕事なんだから当たり前か」






俺は山崎退、真撰組の密偵だ。
今は20日間に及ぶ張り込みを終え頓所に戻り副長への報告書を書いている所だ。










15分置きに襲って来る眠気の波に負けたら終わりだ、自分にそう言い聞かせて必死に書き進める。










「やっと書き上がっ…た。寝ちまう前に副長の所に持っていかなくちゃ。」









本当は報告書は明日でいいと言われている。ただもう我慢の限界。そう、報告書を持っていくということを口実に早く副長に会いたいんだ。















「副長、山崎です。報告書を持って来ました。」






「ん?おう、入れ。」













少し驚いた表情の副長。








「これ、例の件の報告書です。」










「ご苦労さん。しかしお前無理し過ぎなんじゃねぇのか?これは明日でもよかったんだぞ。」











心配してくれてるのだろうか、こういう表情を見れるのは俺だけだと信じたい。











「明日になったら書くこと忘れちゃいそうだったんで。それに…」











副長の横にぴったりと座り耳元で囁く。











「早く副長に会いたかったんですよ。もう毎日毎日会えなかったのがどれだけ辛かったか。」








そう言って副長の顔を覗き見ると少し紅潮しているようだった。











今は夜で周りは真っ暗、隊士も寝ている。これはもしかしてかなりいいムードなんじゃないか。













左手で副長の着流しの帯に手をかけたその時、副長に思い切り突き飛ばされる。












「…ってて、ふくちょー!たまにはいいじゃないですか俺もう限界です!」











「頓所の中なんかで出来る訳ねェだろうが!アホかテメェ!」











副長はそう言った後突き飛ばされ倒れた俺の顔を両手で挟み持ち上げる。













何をするのかと思ったら口づけだった。













いきなりの出来事に唖然としていると副長はこう言った。













「今度の休みはどっか取るからよ。今日はそれで我慢してとっとと寝ろ。」






襖を器用に足で開けて俺を放り出しまた閉めた。









「…副長。」










副長からキスしてもらえるなんて夢にも思わなかった。








「上手いこと逃げられちゃったなぁ。まあでも。」











(20日分のきみ不足、まだまだ深刻だけど今日は勘弁してあげます)










「ヤバい思い出したら鼻血が。」







寝不足と貧血でクラクラする頭を押さえ一人床につくのであった。















----------------------

初山土。
私の中で土方さんはツンデレ?っぽくなっている気がします。


照れる土方さん可愛いと思うんだ!

山崎くん地味に口調わからん、地味に←
もっと山土増えろー!と思いながら自給自足がんばりますw


感想などお待ちしてます(*´ω`*)




20110822
20110923
*
あずま



- ナノ -