※山土のつもりで書いてたらそうじゃなくなりました










冬は苦手だ。
なんでかって?それは寒いから。

だから俺は冬でも朝からミントンをする。
朝早く起きて布団から出るのは辛いがえいと起き上がれればこっちのもんだ。



身支度をして庭にでる。
そして素振りを始める。


「ふんっ!ふんっ!ふんっ!…」



しばらく続ければ暖まる体。
朝礼までに体はぽかぽかになり眠気も吹き飛んでいる、一石二鳥だ。




そんなことを続けていたある日。

やってしまった、今日は非番。





でもなんとなく目が覚めてしまい気がついたら身支度をしてラケットを持って庭に立っていた。

非番の日くらいゆっくり寝ればよかった。






でもここまで準備してもう一回寝るというのも気に食わない。



とりあえず体が温まるまで素振りをしてから二度寝しようという計画を立てた。




「ふん!ふん! ふん!ふん!」




20分くらい振っただろうか、ぽかぽかと暖かくなるのを感じる。



そろそろ引き上げようかと思った時、廊下を副長が通り掛かった。



「山崎ー。非番の日までミントンとは暇なんだな。」


「す、すいません!」



「何謝ってんだよ。そんなに暇なら仕事手伝え、俺の部屋で書類片付けろ。」





せっかくの非番だが副長にああ言われては手伝うしかない。



「失礼します。」



「おう、入れ。」




そこには書類はほとんど無くて副長一人で片付けられそうな量であった。




「副長?これくらいならすぐ終わるじゃないですか。」



「書類はいいから横に来い。」





いわれるがまま副長の横に座るといきなり手を引っ張られぎゅうと握られる



「え…!?」




「寒くて筆もろくに握れねぇんだ。この書類終わるまでカイロ代わりな。」




少し手が温まったのか再び筆を取り書きはじめ、少し経つとまた俺の手を握る。




ぎゅう、と握り返すと体温が伝わる。

土方さんの手は本当に冷たい。まるで氷みたいに。

カイロ代わりという口実付きでも好きな人と手を握りあえる事に幸せを感じ、そんな幸せがこれからもずっと続いて欲しいと思った。






(早く起きてよかった。)














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山土の予定で書いたのに…(笑)

土方さんが冷え症だったら俺得。




20111201
あずま



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