||| plus alpha

下のお話の余談
初めてのパートナーさん

子供の面倒をみることになった
少し前に兄と一緒に暁にきた子だ
つい先日その兄を殺して彼女が正式なメンバーになったようだがまだ十にもなってない幼い娘だ
だから自分はパートナーというよりはやはり子供のおもりを任せられたのほうがただしいだろう

目が大きな可愛らしいお人形のような子だ
真っ白ななめらかな肌に細い肢体や色素の薄い髪やまつげ
本当に本当につくられたお人形のような子だった

「いいだろう、サソリ、お前の気味の悪い出来損ないのおもちゃよりずっと愛らしい」
とふざけていうくらいには彼女を可愛らしいと思っていた

実際に彼女と接していらだった
彼女は人間として何か欠落しているに違いない
そして驚くほど無知で愚かで馬鹿だ
お人形はみてるからいいのであって関わるものではない
それを扱い人形遊びなんかしてるサソリの気はしれないがそこではない

常識や礼儀もなにも知らずに言われたことのみのろのろとやる姿に腹が立った
そもそも彼女は元々忍でなければ不遇な状況下にあったのかもしれないがとにかく腹が立った
ある日彼女を怒鳴りつけ手を振り上げた
彼女は表情こそ変えなかったもののびくりとからだを、震わせた
それにどうしようもなく優越感というか、とにかく感情を激しく揺さぶられた
そこまでいくともうどうしようもなかった
理由もなく彼女を殴ったり蹴り飛ばしたりした
裸体をみても恥ずかしがらなかったから幾度か見たがみるたびにあざかふえてた
それは全部自分がつけたものだ
細い白い肢体に青い赤い紫色の黒ずんだ血のにじんだ黄色くなったあざがいくつもできていた
お人形だったらきっともうばらばらだばきばきだ
お人形じゃなくてよかった
まだ壊れてしまっては勿体ないから

彼女は泣かなかった痛みを訴え止めるよう頼んでくることもなかった
それがもしかしたら不愉快だったのかもしれない
もしくはただただ痛めつけたいだけだったのかもしれない

元々毒が専門でそれを通じてサソリと親しくなったという部分はあるだろう
とにかくとにかくその自分の毒を実験だと称して彼女に打ち込んだ

その日彼女は体をふるわせて嘔吐し続けた
細いからだをびくりびくりとふるわせてびちゃびちゃ吐き続けた
水を飲んだらそれすらも戻していたしはらがからっぽになったのか胃液を延々と吐いていた
立ち上がることすらもままならない彼女が虫のような声でトイレをねだった
漏らせばいいと思っていたわけでもないが運んでやるのは面倒でその辺のケースを持ってきて股間の下に置き、支えてやると少量の尿が彼女の傷だらけの足を伝っていった

恥というよりかは苦痛から彼女は泣いていた
腹痛を訴えしくしくと泣いていた
だからといって何かしてやるわけでもなくただひたすら彼女をみていた
ストッパーは爆発してもうぼろぼろだ

何度も毒を打つ中で彼女の皮膚は赤く土気色に紫にどす黒く腫れ上がって傷ついた
それもあきてくるとちょっとした好奇心からか彼女の肘の裏の皮膚を剥いだ

皮膚をはいで肉をそぎ血管を取り出して骨を削った
毎日毎日ちまちまと肉をえぐる
その行為にひどく興奮した
射精するのがなんだか当然のように思えていた
ある日むこうがわがみえるようになった
貫通したらしい
腕に穴をいっこあけてそれはもうやめた
たぶんあきたんだろう

とある任務で彼女と動くことになった
ずたぼろの足手まといとだ
木の上を飛ぶように進んでいると彼女が落ちた
下は土だがずいぶんと高い位置だったから死んでいてもおかしくはない
様子を見に行けば頭から血を流して彼女は生きてた

途端にたとえようもない気持ちになった
初めて彼女の治療をした
色素の薄い髪から土を払ってやりばっくりと割れた頭を血を止めてふさいでやった

多分、きっと、彼女を傷つけるのは自分だけでいいと思ったのだ
彼女が憎らしくて痛めつけてるのではない
いとおしくていとおしくてたまらないからだ
漠然と彼女を殺すのは自分がいいと思った
どうやって殺してやろうかと考えた

ある日彼女が深い深い森の中で刃物を持っておれをさした
腹からちがあふれてとまらなくなりぶっ倒れた
さっさとその場をふらふら立ち去ろうとする彼女を呼ぶ、よぶ、呼びつづける
まってまって、まだ、すきだっていってないんだ、きみのことを


せっくすしてないよだいじょうぶ!

Nov 11, 2014 01:29
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