||| plus alpha 女の子の設定をもりもり考えてるけどめんどくさい設定だからかかない マゼランが可愛い 一通り監獄の中を見て回ると飽きた。 そもそも私はこんなところに興味はないのだ。 ただ姉との旅行気分で船を降りたのだから。 一足先に監獄から出て持ってきたお弁当を青空の下で頬張り、それもなくなると暇で暇でちらほらとしか咲かない花に手をかけた。 広い海がどこまでもどこまでも続いていてわくわくする気持ちとなんだかちょっと不安になる気持ちが胸に溢れた。 誰にもこんなこと言えないけど海賊って、いいなぁ。悪い人たちだけどなんとなく、うらやましい。 広い世界を見られるから?でも、お姉さまと離れなきゃいけなくなるなんてとってもいや。 ううん、何だろう。なんだかちょっと、難しい話? 難しい話はだめだなぁ、なんて考えながら花弁を、いじる。 花占いでもしようかなぁ。今日の夕飯か、お姉さまがいつ戻るかでも占おうか。 一人で適当な鼻歌を歌っていると声をかけられた。 マゼランさんで、この監獄の署長だったはずだ。 つまらなかったかと聞かれてつまらないと答えるのは申し訳ない気がした。 だからといって楽しいところでもないだろうし適当に言葉を濁しておいた。 「お姉さまが遅いみたい。一体どこをそんなに見てるのかしら」 「さぁ…心配ならばお探し致しましょうか」 「いえいえいいえ、お勉強のお邪魔をしたら怒られてしまうもの」 彼に隣に座るよう促してお話をしようと誘った。 そしてしばらく他愛のない話をする中で彼が悪魔の実を食べた人だとわかった。 毒の実だそうで話を聞くとなんだかちょっと可哀想かなぁ、なんて思った。 「あ、そうだ。お花を抜いてしまったの」 話をする中で彼はとても優しい人だと思った。 勝手に抜いてごめんなさいという謝罪と共に花を差し出せば彼は困ったような顔をした。 「どうぞどうぞ。お持ち帰りください。記念というのもおかしな話になりますが」 差し出した花は行き場をなくしてしまった。ちょっとしょんぼりしているようにも見える。 「お花が嫌いなの?」 遠慮なく寂しくしていた手で花弁を一枚一枚ちぎっていく。 彼が言いにくそうにぽつりぽつりと話しだした。 自分の能力のせいで花は枯れてしまう。幼いころからそうだった、と。 「そう、お花に嫌われてしまったのね」 風に乗って飛んで行きはしないかと花弁をそっと離したがわりと近くにぱらぱらと落ちてしまった。 でも、動物には好かれるでしょう、と言うと彼は遠い目をしてどうでしょう、と小さな声で言った。 彼の能力が一体どういうものかよくわからないから一体彼がどういう人生を歩んできたかはわからない、けど。 「では、人に愛されているのね。だって、貴方はとっても優しいもの!」 私がそういうと彼は気恥ずかしそうに、少しだけ笑っていた。 マゼラン好きです Jun 07, 2014 20:43 browser-back please. |