城ちゃんに勝手に捧ぐ!
─10万打突破記念─「え、百音掻っ攫われたいん?」
『友達と話しててね、そんな結婚式って憧れるねって』
「ある種幸せのぶち壊しみたいなもんやで?」
『んーでも本当に好きな人が結婚式当日に乗り込んできて、お前には渡さない!とか言ってくれたらキュンってくるじゃん』
「そんなもんなんかー」
ふーん、って相槌を打つ侑士。
なにさなにさふーんって、もっと楽しげな反応してよね。
なんて思っても、侑士は興味なさそうにそっぽを向いてしまった。
『侑士だって、本当に好きな人が結婚しちゃいそうになったら、掻っ攫ってでも自分のものにしたいって思うでしょ?』
「んーどうやろ」
『他の人のものになっちゃうんだよ?』
私がそう言うと、侑士は考える素振り。
だけどそれは一瞬で、その口から出た言葉に思わず納得。
「俺ならそうなる前に周りから固めて離さへんわ」
『・・・侑士ならやりかねないね』
「跡部の力やったり、借りれるもん全部借りて、他の男のものになんかさせへん」
『景吾の力・・・そりゃ太刀打ちできないわ』
「せやから百音も覚悟しとったほうがええで」
その間、僅か3秒。
『え?』
右頬に触れた侑士の唇が、するりと離れていって、私の思考回路はプッツン状態。
余裕そうな侑士の横顔から目が話せなくて、その口元が緩やかに上がったのをただ見ているだけだった。
強制ラブモード発動開始!(雑誌の男より侑士のがかっけーよな)
(おっしーって頭Eよね〜)
(お、忍足って料理もうめぇよ、な!)
(宍戸さん、自然に言えましたね!)
(忍足さんでいいと思います)
(ふふふ、ダメだよ日吉、もっと感情込めなくっちゃ)
(ウス)
(テニス部総出で固めてくの!?)
(・・・百音、忍足相手じゃ勝ち目はねぇよ)
(景吾まで!?)
(ま、そういうことやから覚悟しいや)20100301
なぜか最後はギャグちっくってゆーね。
あれだね、城ちゃんへのあの質問はこのためだったんだよ*笑
こんなんでごめんねだけど捧げさせてくださいな★