ジローががっくんから借りたゲームを一緒にして、お菓子を食べて、いっぱい笑った。
外も暗くなってきたし、そろそろ帰らなくっちゃとジローに告げる。
その途端、にこにこ顔だったジローの顔が曇る。



『頬、膨れてるよ』

「だってぇ」

『また明日学校で会えるじゃん?』

「もっともっと後だもん」



しゅん、とうな垂れるジロー。
その姿が可愛らしくて、思わずくすりと笑う。



「笑わないで欲しいCー」

『だって、ジロー可愛いんだもん』

「百音ちゃんのがカワEもん」

『ふふっ』



ジローのふわふわな髪の毛をゆっくり撫でて、その柔らかな感触を楽しむ。
撫でられてちょっと落ち着いたのか、スリスリと私に擦り寄ってくるジロー。



「百音ちゃん、もうちょっとだけ、一緒にいよ?」



そう言って見上げてくるジローが可愛くて、思わず頷いてしまった。
だけど、その後に現れたジローの笑顔を見て、今日はお泊りしちゃおうかなぁ、なんて思った。







20090929
可愛いわがままだね

 
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