『日吉くん、そろそろ私と付き合う気になった?』
隣の隣のそのまた隣のクラスの日吉くん。
好きになって、休み時間ごとに愛の言葉を囁いて、邪険にされたってめげたりしない。
だって、日吉くんが優しいこと、私ちゃあんと知ってるの。
「断る」
『いいじゃん』
「・・・一瀬、毎日飽きないのか」
『飽きないよ!』
お決まりの告白のセリフに、お決まりの断り文句。
毎日同じ言葉を聞いたって、飽きたりなんかしない。
日吉くんが私の想いを受け止めてくれるまで!
『だって夏だよ?夏=イベント=盛り上がる=恋!』
「誰が決めたんだそれ」
『私っ!』
はぁ、とため息を漏らす日吉くん。
そんな姿もかっこいいなぁと見惚れてぼんやり。
日吉くんが私を痛々しそうに見てることなんて、まったくもって気づかない。
『いいじゃん!そろそろ付き合ってもバチ当たらないよ!』
「そういう問題じゃない」
『だって好きなんだもん、しょうがないじゃん!』
「だから、」
『好き!』
「・・・一瀬」
『日吉くんが大好きだぁー!!』
教室中が私と日吉くんを注目して、だけどそんなのお構いなしに叫ぶ私。
「一瀬っ!」
『なあに?』
「叫ぶな」
『・・・・・・・日吉くんラァーーブッッッ!』
うっすら赤い顔した日吉くん。
そんな顔で叫ぶな、なんて怒ったって、逆に期待しちゃうよ?
押さえきれない感情をぶつける様に、勢いよく日吉くんの元へとダイブした。
ありったけの愛を
君に叫ぶっ!
(今年の夏も、日吉くんと私みたいにきっと暑いに違いない!)
20090823
"馬鹿で結構"続編
いい加減くっつけ状態*笑