(若様×男の子)
『若にーちゃん、ぼくのことすき?』
いつまで経っても兄離れできない弟の万里が、俺の洋服をグイグイ引っ張り尋ねてきた。 何を言ってるんだと万里を見れば、ねぇねぇと催促。
「それなりに」
『それなりってなに?すきってこと?』
「・・・なんで急に」
『あのね、ママがいってたの。ぼくがすきなひとが、ぼくをすきだったらりょーおもいだって』
「母さんめ」
面白いこと好きな母さんは万里にあることないこと吹き込む。 それをまだ理解出来ない万里は真に受けて、結果俺に飛び火なんてことはよくある。
『若にーちゃん、ねぇ、すき?』
「・・・・・・」
『ぼくのこと、すき?りょーおもいになれる?』
まぁ。 そんなんでも可愛い弟ってことで、大目に見てやろう。
「きらいじゃない」
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