ポカポカ陽気の昼下がり、隣にいるのは大好きなナナシ。
![](//static.nanos.jp/upload/4/4usa/mtr/0/0/20100306014656.gif) 〜芥川 慈朗の場合〜
3時間目の終了15分前。 現在地はお気に入りの屋上で、俺の隣にはスヤスヤと眠るナナシ。
「んーまだ眠いC〜」
『むー・・?じろぉ?』
「あ、ナナシ・・・・・眠いね〜」
『ん。ナナシも眠い』
芥川 ナナシ。 俺の双子の・・・・妹? 数秒の差だから、どっちが上か下か詳しくは知らない。 でもナナシのが甘えんぼだから、きっと俺のがお兄ちゃん。 それに、小さな時からナナシは自分のことをナナシって呼んでるし、中身も俺より子供っぽい。 中3になっても自分のことを名前で呼ぶなんておかしい、なんて思う人も居ると思うけど俺は別にいいと思う。 そうじゃなくたって、ナナシはナナシだしね。
「もう少し寝る?」
『むぅ?でもナナシ、今寝たらきっと起きれない』
「俺も起きれないC〜」
『じろも起きれないから、ナナシも寝れない』
「じゃー、俺起きてるからナナシ寝ていーよ?」
そう言うと安心したのか、ナナシは俺に擦り寄って目を瞑った。 暫くすると、ナナシからは規則的な寝息が聞こえてくる。
「・・・・・どうしよ〜・・・俺も眠くなってきたC〜」
ナナシの寝息を聞いてると、俺まで眠くなる。 きっと双子だから、どこかリンクしてるんだと思う。 子供の頃から片方が寝ればもう片方もすぐに寝るのよって、母さん言ってたし。
「いいや、寝ちゃおっと。きっと、誰かが、起こしに来てくれる、はず、だC〜」
大切な存在のナナシ。 切っても切れない、そんな繋がりをもった俺とナナシ。
『んぅー、じ、ろ・・・・』
うとうととまどろむ中、夢を見た。 大きな大きな雲の上でナナシと遊ぶ夢。 ふわふわの雲はヒツジみたいで、沢山のウサギがぴょんぴょん跳ねてる。 ヒツジ好きの俺とウサギ好きのナナシだから、きっと2人で同じ夢を見ているんだ。 おやすみ、ナナシ。
END_慈朗の場合 執筆日不明 再録20100307
チョタに続いて癒し系*
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