恋晴々(創作)*BL
2015/04/25 20:57

幼馴染み的恋情-3-


鈴木悠太-suzuki yuta-

佐々木仗-sasaki jou-

葉山直樹-hayama naoki-


悠太side――


あのたちの悪いイタズラからかなり日がたっても、
あのときに感じた胸の痛みを
俺は到底、忘れることができないようだった。

「……ゆうた?」

かわり、といってはなんだけど、
何かを勘違いした仗さんは、バスケ部の親友を
俺に紹介してくれた。

北村廉-kitamura ren-

俺とさほど身長はかわらないけど、
精悍な顔をした爽やかくんだ。

つまり、仗さんは俺の恋心を"親愛"と受け取ったのだ。

「また、仗さん?」

「…!!ッ」

「あはは、顔真っ赤。」

俺の恋心を解っているのか、単にからかっているのか
わからないものの、俺の仗さんへの特別な思いは
馬鹿みたいにバレやすいらしかった。

とゆうか、今まで仗さんしか友達(俺からしたら親友)が
いなかったから、違う人相手にあたふたするのは
至極当然で、それを違うものへ人が(つまりは彼が)
還元するのも当然だった。

「仗はカッコいいもんな。」

ツキン、心が痛くなる。
"仗"……、別に普通のことなのに。
友達がそう呼ぶだけなのに。

それなのに。

こんなにも心臓が痛い。

俺は随分と叶わない恋心をこじらせている乙女だった。

「…えっと、廉…くん。」

しどろもどろに彼の名を呼び、
今まで一番ききたかったことをきく。

「その、仗さんて。」

"彼女いますか?"そうやって口を開こうとしたけど
おかしな感じがしてやめた。

…それと、視界の片隅に女の子に抱き付かれる仗さんが
入ってきたのもあいまって。

だんまりした俺のかわりに彼が口を開く。

「そんなに好き?仗さんのこと。」

微笑みながら彼がきく。

「…どうして。」

口のなかがかわくのが解った。

葉山みたいにおもしろがるのか、
それとも、ひかれてしまうのか、
どちらでも俺は嫌だった。

自然と目をふせる。

「倍率高いよ?仗、馬鹿みたくモテんの。
それでも大丈夫…って、
今まで想ってきたから大丈夫か。
え、てゆうかなに、ゆうた大丈夫?」

思わず机に顔をふせる。
なにこれ、この人、超いい人だ。

にやけがおを押し隠して顔をあげると
ヘアピンと色つきリップ、チークがあった。

「きっと似合うよ。」

ちょっとまて。
俺はそーゆーことじゃない。

異を唱える前に、頬をつかまれて
唇にリップをつけられた。


爽やかな暴走


葉山よりたちが悪いかもしれない




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