「私って凄い幸せ者だと思うんだよね」


私が京都にきてすぐの話だった。








同じ年で仕事も似てるだけあって、金造くんとは仲良くなるのにそう時間は かからなかった。

最初は年下に見られたり、本当に祓魔師なのかとか疑われちゃったりしたけど

二人とも非番だったから金造くんに京都を案内してもらってたら


「なあ、お腹すかへん?」


と眩しい笑顔で団子屋を指差した金造くんに「空いてない」なんて言えるはずがなかった。


「(なんか子供みたい…)」


隣でガツガツと勢い良く団子を食べる金造くんを見て、そっと心の中で呟いた。つい笑みが零れてしまって金造くんに「何わらっとるん?」と聞かれた


「私ってすごい幸せ者だと思うんだよね」


そうゆうと金造くんの手はピタリと動きを止め目を丸くして私を見てきた。そんなに驚かなくても良いと思うけど……珍しいのかな。


「何や急に、お前らしくないなぁ?なんか拾い食いでもしたんか?」

「そんなに!!??」

「おん、…………デレ期とかゆうやつか?」


私はそんなにツンツンしてないと思う。
してないよね、きっと………確かに冷たい目で馬鹿?とか言っちゃうときがあるけど……金造くんは一度あははと笑うと空を見ながら呟いた。


「そういわれると俺も充分幸せ者やなぁ」

「そうなの?」

「おん、平和やし安全やし…お前と一緒に出掛けれるしな。」


頬が物凄く熱くなった気がした、すごい綺麗な笑顔で金造くんが私を見るからとても頬が熱くて体が火照ってる気がした、でも恥ずかしいからバレないように平然を装って金造くんに笑顔を向ける


「そうだね」


私が言うと金造くんは笑顔でおん!と元気よく返事をした


太陽の逆光に綺麗な金髪、明るい笑顔。


何もかも眩しい。


いつも照らしてくれるから嬉しい。



だからその笑顔が曇らないように、



守っていきたい。



だから、あなたには


(私の非番時の呟き)








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