変化
老婆「……これでとうとう、我が望みが叶う」
いつも以上にフードを目深に身につけ、町中を歩く。
周りでは兵士が慌ただしく走り回っていた。
老婆「復讐できる時がくるとはのう」
そんな行き交う兵士を見ながら、呟く。
何をするもなく、老婆はただ、思い出していた。
昔の話を。
誰にも語ったことのない、自分の昔話を。
あのときと比べて、町は様変わりしていた。
それをみて、老婆はいう。
老婆「……変わったのは、外見だけじゃのう」
珍しく、悲しみが入り混じったもの。
[ 20/28 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]