変化



老婆「……これでとうとう、我が望みが叶う」 

いつも以上にフードを目深に身につけ、町中を歩く。 
周りでは兵士が慌ただしく走り回っていた。 

老婆「復讐できる時がくるとはのう」 

そんな行き交う兵士を見ながら、呟く。 

何をするもなく、老婆はただ、思い出していた。 
昔の話を。 

誰にも語ったことのない、自分の昔話を。 
あのときと比べて、町は様変わりしていた。 

それをみて、老婆はいう。 

老婆「……変わったのは、外見だけじゃのう」 

珍しく、悲しみが入り混じったもの。


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