ハエ


ここにきて一日目。
部屋の隅の主のいない蜘蛛の巣に捕まっていた、ハエが俺の籠の真横におちてきた。

ハエ「う、、うぐ、、」

ハエは明らかに栄養不足、死にかけだった。
俺は無言で与えられたゼリーをつので、どうにか籠の外においやった。

ハエは虫の世界の嫌われ者であるはずの俺、カブトムシに驚きつつも必死だったのかゼリーに飛びついた。

ハエ「うまい…うまい……」

そういいながら、ゼリーを食べ始めた。
俺は少しほっとした。
嫌われ者のカブトムシに見られながらの食事も嫌だろうと、俺は少し目を瞑る。


気づいたら、寝ていた。

そして、籠の外にあったはずのゼリーは消えていた。


無論、ハエもそこにはいなかった。


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