memo
星界の戦旗Y

十二国記に続きまさか続きが出るとは思ってなかった第二弾
おかげで六巻が出てるのに気付いたのは今月に入ってからでした

・ラクファカール陥落から十年、ついに帝国が反撃を開始。思い起こせば紋章から始まった戦争は前巻の帝都陥落を経て今回やっと反撃が始まった、という感じです
帝都を落とした四カ国連合はあのあと勢いに任せて帝国に攻勢をしかけていたと思っていたのですが、どうもそういうわけでもないらしく
アーヴもアーヴで青息吐息。ですが四カ国の方も帝都を落としさえすればアーヴは滅ぶという目算のもとしかけた戦争のようで、実際はそうはならず話が違うと足並みも意見もあわないのだと
読者目線からするとあのアーヴがラクファカール失陥というこれ以上のない憂き目と屈辱にあってしおらしく悲嘆に暮れる姿は想像しづらく、むしろ怒り狂って死に物狂いで反撃に出るという印象なのでそれはそうですよねと
アーヴというよりアブリアルの印象ですかねこれは
・戦争自体は今回四カ国のうち一つに勝利を収め、またもうひとつを崩せるか、帝都奪還かというところ
こんなことを言ってはラフィールに睨まれるかもしれませんが意外にも危なげのない勝利でした。戦時で緊急事態だからこその昇進で未熟で経験が足りないのは本人達が百も承知していますが、読んでいるこっちも大丈夫かとハラハラしながらページを捲っていました
突撃艦の頃と比べると責任が帝国の存続と直結するぶん命のやり取りをする緊張の度合いが大きく違いますね。軍に限らず責任が重くなる代わりに最前線からは遠ざかる
・読んでいてちょっと思ったのが、ないとは思いますがこの上アーヴ内で内紛とかはないですよね?なんだか不穏に感じた部分があったので。いつも通りの諧謔と取っていいんでしょうか。スポールさんのは逆にこれがないと落ち着かないんでむしろそうそうこれこれと思ったものですが
・落としさえすれば降伏するって考え方は四カ国が帝国に対してやって失敗してるんで、連邦に対してやって同じ轍を踏んでしまうんじゃないかと不安ではあります
・そしてジント。地上人であり空識覚がないのでこと戦闘になると全く出番がなくまたそれにも全く違和感がない、しかしふとしたときに現れる。そんな存在感はラフィールのなかのジントの印象と被ってるのかなと思ったりもしました
これまた意外にもジントの方も行政官としての才能が開花。紋章の最後でどんな形であれラフィールのそばにいてみせると決意を固めていましたが、よく考えると次期皇帝争いの参加が義務になっているラフィールに釣り合うにはジントの方にもそれなりの立場が必要で、今更ながらジントもジントで相当の努力と才覚がないと務まらないのだと再確認したり
・作中とあとがきで言及されていましたが、地上人であるジントは長命で一定の年齢から見た目が老けないアーヴとは異なり、いま青年とは言い難い年齢となり、そしてこれからどんどん年を重ねていきます。余計なお世話なのは重々承知ですが二人の関係はどうなってしまうのだろうと、つい妄想が働いてしまいます。多分死ぬまで寄り添って生きていく二人ではあるのでしょうけれど、果たして二人の遺伝子を持った次世代を作る意思はあるのか。そんなこと言ってもあっさり二人が子供作ってたら諸手をあげて大歓迎なんですけど
でも今回ジントの非アーヴ的な部分を愛しくも思うが厭わしくも思うというラフィールの独白をみて、もうそういう段階になってるんだなあと。青くさい恋愛というより熟年夫婦の域
・戦争は百年で終わるといいなあという感じらしいので、うまくいけばジントが生きているうちに戦争終結となるのでしょうか
・それとディアーホがまた出てきてくれて嬉しい。もうかなりのおじいちゃん猫のはずなのに文章から受ける印象は全く変わっていない

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24th.Jan.2020


 
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