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Memo
(トリップ連載/完結後)
「まぁちのひわぁ〜、まばゆいトレ〜モロぉ〜♪キラキラとぉ、ゆれてぇジンガリンガディン♪」
「(酔ってるなぁノボリさん……)えーと、それ、何の歌ですか?」
「『Merry Christmas without You』という歌でございます」
「うぐっ……!も、もしかしてまだ根に持ってます…?」
「……いいえ、根に持って、など――ただ、」ドサッ
「!!?のぼ、」
「ただわたくしは、恐いのでございます」
「っなに、が……」
「この手を、離してしまえばまた……あなた様はどこかに行ってしまうのでは、ないか、と……っ」ぽろっ
「!!!(泣い、!?)」
「ぃかない、で…ください、まし……っ○○様、○○さま…っ」
「の、ノボリさん落ち着いて!なかっ、泣かないでくださいよぉ!!」
「ぐすっ、ないて、など…おりませ……っ、ぐすっ、ずっ………」
「――…?」
「………」
「………あ、の…ノボリ、さん?」
「………すぅ(寝息)」
「(寝た、だと!?)」

「……あ゛ーっもう、重い!重いんですよバカ!!寝るなら退いてください!!」
「………」
「(ぐっ…意識ないくせに腕の力半端ないとか!)」
「○○、さま、ぁ」
「………――そんな、必死にならなくてももう、どこにも行きませんってば

『嫌だ』って言っても、離れませんから、ね」

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(※もしもサブマスが美容師だったら)
「あっ!いらっしゃーい!!」
「いらっしゃいませ」
「(なんだこのモミアゲ!!!!)っま、間違えましたかえりま」
「まぁまぁ!!」(ガッシリ)
「そう言わずにどうぞおかけくださいまし」(ズイズイ)
「(なにこの強引さ!!!私どんな髪型にされるの!!??)」
「カット?パーマ?それともカラー?」
「ヘッドスパも承っておりますが?」
「えっ…と……あの、か、カット、で……(ビクビク)」
「了解いたしました。ではまずはシャンプー台へどうぞ」
「今ね、お客さん君しかいないから緊張しなくてもいいよ!」
「(そうじゃないそういうことじゃない……!)」
「お湯加減はいかがですか?熱くありませんか?」
「は、はいっえと…だいじょぶ、です……!」
「それはよかった。なにかございましたら遠慮なく仰ってくださいまし」
「はぁ、い(ぅ、あ……どしよ、すごい、きもち、ぃ……)」
「かゆいところはございませんか?」
「……っ、え?ぁっ、な、ないです!」
「ふふっ」
「!!(笑われ……!?)」
「そのように硬くならずとも、取って食ったりはいたしませんので、ご安心ください」
「ッ、す、すみませ……!」
「ノボリばっかりずるい!僕もお話する!!」
「クダリ、邪魔しないでくださいまし」
「邪魔じゃない!ね、僕ハンドマッサージできる!やったげるね!わ、手ちっちゃい!!」
「(ビクッ)ひぇっ!あ、あの……!?」
「大丈夫!これ特別サービス!!お金はいらない!」
「いやでもっ!」
「ねぇねぇ、君いつもこのお店の前通るよね?近くに住んでるの?」
「クダリ、よしなさい」
「ノボリだって気になってたくせにー!」
「えっ?」
「クダリ!!!ゴホンッ……大声を出して申し訳ございません、愚弟の言うことは気になさらないでくださいまし」
「は、はぁ……」
「失礼いたします」
「!!(び、びっくりした……頭持ち上げられる瞬間、背筋ぞくっとして苦手だなぁ)」
「――ノボリ、顔がにやけてるよ(小声)」
「お黙りなさい(小声)」
「っ……ん!」
「!どうかなさいましたか?」
「ゃ、そうじゃなくて手が……!」
「あ!ごめんね、強く押し過ぎちゃった?」
「だ、大丈夫ですあの!い、痛気持ちよくて、つい……」
「………(ムラッ)」
「……クダリ、やめなさいお前の目は不純です(小声)」
「ノボリに言われたくない(小声)――強めにされるの、好き?」
「ッぁ、そ、かも…です……!」
「そっか。じゃあさ、ココとかどう?」
「ッ!!ぃ、〜〜ッ!!!」
「声、我慢しなくていいよ?痛かったら言って?」
「へ、へぃき、です…ッ!」
「!」(ゾクゾクッ)
「――悪乗りもその辺りにしないと怒りますよ」
「えへ、ばれた?」
(シャンプー終了)
「(な、なんか異様に疲れた気が……)」
「では、本日はどのようになさいますか?」
「カタログ持ってこようか?」
「あ、いえ……普通に長さを揃えて頂ければそれで、」
「「モミアゲは?」」
「モミアゲは普通でお願いします!!!」
(カット、ブロー終了)
「ぉ、おぉ……!」
「お気に召して頂けましたか?」
「はい!すごくさっぱりしました!」
「かなり梳いたからね。あと寝癖も目立たなくなるようにしといたから朝とか楽だと思うよ!」
「ありがとうございますっ!(最初はどうなることかと思ったけど腕は確かだ……!)」
「ぜひまたご利用くださいまし」
「そうだ、ポイントカード作ってあげるね!」
「こちらにお名前とご住所を……」
「電話番号も!」
そしてまんまと連絡先をゲットした双子から毎日のように電話がくる、という流れ
「あのね!今お客さんいないから暇なの!おいで!」「アレンジのモデルをして頂けませんか?」
あとノボリさんがシャンプー台連れてって準備してる間に目配せしてクダリさんは表に『準備中』の看板下げに行ってたに違いない

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(心霊番組鑑賞中)
「……」
「……」
「……」
「……少しくらい怖がる素振りがあってもいいのでは?」
「いや、外国ものは心霊と言うかもはやドッキリなんで」
「……」
「堂々と映りすぎてて怖がるもなにも」
「……」徐にリモコンを床に落とす
「ぅわっ!!?」
「ハッ」
「なんですかそのドヤ顔は!」

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二人仲よくキッチンに並んで他愛ない会話しながらハンバーグ作ってたら「ああ、違います。ハンバーグはこのようにしてこねるのですよ」と、真顔でブラジャーの中に両手を突っ込んで生乳をこねながら実演を始めたノボリ兄さんを想像してこの憤りを乗り切る #ノボズキッチン

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(温泉旅行先で浴衣が着られないインゴさん)
「………」
「わかんないなら帯貸してください。ほら、腕上げて」
「……(近い)」
「ん、しょっと……」
「……」ぎゅっ
「!!」
「……」ぎゅうぎゅう
「っ、ぃ…インゴさん、そうじゃない……これじゃ着せられません」
「Sorry」
「笑ってないで離して!」

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(※猛獣インゴ元ネタ)
インゴさんが夢主のいないところで夢主のことをミストレスって呼んでたら死ねる
(珍しく双子で飲みつつ)「どうなの○○とは。上手くいってる?」「答えるまでもありませんね」「へぇ〜?でも余裕ぶってる割には未だにプロポーズのOKもらえてないよね!」「……ワタクシのmistressは臆病なもので」「ぶはっww『mistress』wwwインゴ飼われてんの?wwww」
「たまには手綱を握られるのも良いかと思いまして」「イキナリこんな猛獣のリード渡されたって○○戸惑うだけでしょ!!泣いちゃう絶対泣いちゃう!!」「バカですね。そこが良いのでしょう」「(……ほんと、○○ってばとんでもないのに目ぇつけられっちゃったなぁ)」

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「あーあんまん!!ノボリあんまんっ!あんまん買ってー!!」
「いけません。帰ったらすぐに夕食なんですから」
「やだー!!あんまんー!あんまん食べるのー!!あんまんあんまんあんまんー!!」
「あああもうわかりました買って差し上げますから駄々をこねるのはよしなさい!!」
「えへへやったー!あんまんっ♪あんまんっ♪」
「……そう言えばあなた昔からあんまんが好きでしたねぇ」
「うん!でもね、最近もっと好きになった!!」
「おや、何かあったのですか?」
「あのね、あんまんって、○○のおっぱいにそっくり!!」
「………クダリ、それ絶対に○○様に言ってはいけませんよ」
「えー?でも白くてやわらかくて、あまぁいの!!ほんとにそっくり!」
「(ああ……大きさ的な意味ではなく)」
「だからね、かぶりつく瞬間がだぁいすき」
「……どちらに?」
「ふふ、どっちも!」
「(○○様お逃げくださいまし超お逃げくださいまし!)」


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テーマ「人外ファンタジー」
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