第四回 本編

ビルダ(以下ビ)「ビルダちゃん帰りたい」

ユファ(以下ユ)「責務を全うせずに帰るとは何事だ」

サルバナ(以下サ)「まぁまぁ、ユファもさ、そう堅苦しくしないでいいんじゃない?」

ユ「あんたは軽すぎるんだ」

ビ「そうよそうよ!! ていうかなんでまたバイソンちゃんじゃないのー!?」

サ「はは、悪かったね」

ユ「仕方ないだろう。私達とて言われてきたのだから」

ビ「そうかもしんないけどぉ。でもバイソンちゃーん!!」

サ「……あんまり他の男の名前を言われると、妬いちゃうよ?」

ビ「こっちくんじゃないわよーー!!!! ビルダちゃん軟派な男は嫌いなの!」

サ「おや、大分嫌われてしまってるみたいだね」

ユ「……まぁ、当然といえば当然か」

サ「つれないなぁ」

ビ「んもう! なんでこう毎回毎回濃い面子しか来ないわけぇ!?」

サ「濃い? 俺のどこが? とっても良心的で紳士的だろう?」

ユ「……そういう事を自分で言う辺りがな」

ビ「そうよそうよ!! いや〜ん、なんかこの眼帯ちゃんはまともねぇ!」

ユ「……眼帯と呼ぶな(殺気)」

ビ「うっ。わ、悪かったわよぅ。じゃ、そろそろ自己紹介よろしくぅ」

サ「俺はサルバナ=シャイファン。十八歳だ。ふふ、俺は世の中のレディーの為に生まれてきたと言っても過言じゃないかな。もし悩めるお嬢さんがいたらいつでも俺のところにきて――」

ユ「それは自己紹介ではない」

サ「あはは、これは手厳しいなぁ」

ユ「当たり前だ。全く。私はユファ=アルバナルドだ。不本意ながらこの男と同じ十八歳だ。ダリアミ王国出身で、考古学者をしている」

ビ「え、あんた達って同い年なわけ!!?」

サ「あぁ、そうだよ」

ユ「不本意ながらな……」

ビ「うっわぁ、でも性格は正反対って感じね。軟派と硬派の両極端ね」

ユ「む。私はそんな別に硬派というわけでも――」

サ&ビ「いやいやいや……」



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