捧げもの | ナノ
※実さまリク!
『神楽ちゃんなんか大っ嫌い!!』
「こっちのセリフアル!!」
わたし、なまえは只今、友達の神楽ちゃんと喧嘩しました。
*
「なーなー、何が原因だよ?」
神楽ちゃんと一緒にいたくないので、暇そうな銀ちゃんをつかまえて、団子屋にきている。
めんどくさそうに頭を掻きながら、団子を口に入れる銀ちゃん。
『銀ちゃんには関係ないでしょ』
「いやいや。関係あるんだって!なまえと喧嘩して神楽、飯バカ食いしてるんだよ!」
『え、』
確か神楽ちゃんってものすごい食べるんじゃなかったっけ…?
「な?俺たちの命を助けると思って頼むよ!」
子犬のような瞳で銀ちゃんはわたしを見た。
『……わかりました』
「あ、あぁ」
『神楽ちゃんがわたしの団子食べたの!!』
辺りが一瞬にして静かになった。
「え、と…ふーん」
『それが許せなくて…!』
「まぁまぁ、落ち着いて」
『何、その顔?そっちがきいたんじゃん』
興味のなさそうな、死んだ目をした隣の天パーをなまえは睨む。
「……お、神楽来たぜ」
銀ちゃんがある一点を指差す。その先には、神楽ちゃんが何かを持ってこっちに向かって走ってきた。
「なまえー!!」
まるで何事もなかったように、話しかけるものだから、わたしもいつものように返事をしてしまった。
『どうしたの?』
「なまえ、ごめんアル。これ…お詫びにと思って」
そういって神楽ちゃんはきれいなコスモスの花をくれた。神楽ちゃんから何かを貰ったことが一度もなかったので不覚にも涙がでそうになった。
『あ、ありがとう』
受け取ると、神楽ちゃんは照れくさそうにニコリ、と笑った。
「今日は銀ちゃんのおごりで腹いっぱい団子食べるアル!」
『うん!!』
「…え、ちょちょ、ちょっと待てェェェ!!」
大切なトモダチ
(どんなことがあっても私達は離れない)