捧げもの | ナノ



※瑠架さまリク!




『ひっひばっひば、ぎばりさん!』
「誰だよ、ぎばりって」



こいつはなまえ

よく応接室に入ってきて色んなものを壊していく迷惑な女
…まぁ、憎めないんだけどね



『ななな…なんですかそそそれ』
「……ヒバードのこと?」

(こいつ僕のこと無視したな)

僕の肩にのっているヒバードを指差して叫ぶなまえ。
鳥、きらいだったっけ
ん?なんかヒバード茶色くなった?


『ふーむ、ひばりさんってゴキブリ飼ってるんですね…』
「は?なまえ、目おか…ってうぎゃああああああああ」


ヒバードがゴキブリを銜えていた。



幸せを運んでくるのは青い鳥、黄色い鳥は
(茶色いアレを運んでくる)





『初めて知りました、雲雀さんってゴキブリ飼ってるんだ』


なまえは納得しはじめた。

…僕ってゴキブリ飼ってそうな奴なんだ


「…ちょ、ちょ、ちょ、放しなよ」


ヒバードはゴキブリを銜えたまま、僕の肩にずっといる。


「わわわわわわ、ぼぼぼ、ぼぼぼっ僕の肩にゴキブリがああああああ」
『…雲雀さん、もしかして恐いんですか?』


なまえは"いいこと発見したな"みたいな顔をしていた。


(そのニタニタ顔やめてくれない?)


「そんなのいいか…ってうわあああああああああああ」

ヒバードのやつあろうことかゴキブリを僕の肩にポトっと落とした


(焼き鳥にされたいんだね、よーく分かったよ)


『いいこと知っちゃったな〜』


あいかわらずなまえは放心状態の僕を見ながらニタニタ笑っていた。

はやく助けろよ!!!


今日もそんなこんなで時は過ぎていく―――




(ねぇ聞いてよ、雲雀さんってゴキブリ……んん゛)
(なに言いふらそうとしてるんだい)







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