『シエル!起きろシエル!』


まず、朝の初めの仕事「シエルを起こす事」の為にシエルの部屋にやって来た。


「お嬢様…そんなに乱暴にしては…」


執事の名前が言っているのは名前がシエルの両肩を掴んで頭をグラグラ揺さぶっている状況である。


『そ、そうだな』


と言って両肩を離し、今度は頬をバシバシと叩き始めた。


そっちのほうが危ないのでは?


「ん、な…なんだ」


頬を叩いた効果により、やっと起きたシエル。


「起きられたのですねシエルぼっちゃん」


執事の名前は柔らかく微笑んだ。


「あ、あぁ」


対するシエルはまだ頭がまわっていないようだ。


『セバスチャン、シエル起こしてきたぞ』


キッチンで朝食の用意をしていたセバスチャンにそういうと「あのバ…役立たずたちを見ていてください」と黒い、爽やかな笑みを見せた。


てか今酷いことを言わなかったか?


『おう…任しとけ』
「セバスチャン、私は何を…」


執事の名前がセバスチャンに聞いた。


「あぁ執事の名前さんは…私の手伝いをしてくださいますか?」
「わかった」


二人はシエルに朝食を届けるためにキッチンを出て行った。


『俺も行くか』


俺も自分の持ち場(あの三人のところ)に向かった。


って俺、いいように使われてねぇ?





『・・・』


俺は一瞬言葉を失った。


「あ!名前さん!」


だってそこには…荒れた庭、いや見れたものじゃない景色が広がっていたのだから


『これは・・・』
「いいでしょう!!僕が一生懸命きったんですよ!」
『はぁ・・・』


これのどこがいいんだ!?
目が可笑しいんじゃねえのかコイツ!?
眼科へ行く事をお勧めするぜ…


「名前さんもやりますか?」
『いや、止めとく』


「そうですか楽しいのに〜」とせんてばさみをくるくるとまわしながらフィニは言った。


コイツにはもう関わりたく…っ危ねぇ!はさみを振り回すな!!


…一つわかった事はフィニにはさみを持たせると危ないという事だ。


次はセバスチャンからキッチンから出て行けといわれていたバルドを捜す。


『おっ』


バルドを見つけると傍にメイリンもいた。


「名前じゃねーか、どうした?」
『セバスチャンからバルドたちを見てろって言われた』


俺がそういうとバルドは眉間に皺をよせて「セバスチャンのヤロー」と愚痴り始めた。


…いくら待っても終わりそうにないので俺はメイリンのことを見ることにした。


『大丈夫か?』


たった三枚の皿でも危なそうな素振りを見せながら皿を棚に戻そうとしていた。


「だ、大丈夫ですだ」
『そうか』


どう考えても大丈夫じゃない顔と手つきだったが本人が大丈夫というので1人でやらせる事にした。


「―――っ!!?」


その時、メイリンがなにもないところで躓き、皿が宙に浮いた。


『危ねぇ…』


危機一髪だった。皿は俺の手に収まっていた。


「す…すいませんですだっ」


メイリンは必死に誤った。

俺は「たいしたことはない」といったが正直、何もないところで躓き三枚の皿でも満足に運べないメイリンのことを哀れんだ。
すると、俺を呼ぶ執事の名前の声が聞こえたので二人から放れ、執事の名前の声が聞こえる方へと歩いた。


…向かう途中にセバスチャンがフィニを叱っている声が聞こえた。












「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -