※ヤってるだけ。短い。













「あっ、ひうう、ううう」
泣き声の様な声を上げてノボリは声を漏らした。
ぐちゅぐちゅと下肢から生々しい音が響く。
思わず瞳をぎゅっと強く瞑ると、ふっと笑い声が漏れるのが聞こえた。
それを睨む余裕も無く快感の波に翻弄されるままの自分が嫌になる。
「ノボリ、」
「ん、」
涙のたまった瞼に唇が降りてくる。涙が吸い取られるのを感じて、薄く瞳を開ける。
間近に迫った片割れの瞳に静かに安堵する。
クダリ、と幼子の様に呟いて肩に腕を回す。距離が一層近づいて、誘われるままにお互いが口付けた。
耳朶に響く水音が増えて、どんどん自分が深みに嵌っていくのが判る。
すっと落ちていく様な感覚にノボリは怯えた。
くっと腕に力を込める。無意識に爪を立てていたらしく、クダリが僅かに顔を顰める。
「あ………」
迂闊だった、そう思ってノボリは腕を放そうとする。しかしクダリがそれを制した。
「いいの」
「ですが………」
明日のバトルに支障が出るのでは、と呟かれた言葉にクダリは笑った。
「じゃあノボリがサポートしてよ」
「……………貴方の担当のダブルでは無理ですよ」
「マルチでじゅうぶん」
そう言うとようやく緊張が解けたか、ノボリが小さく笑った。
クダリが腰を引く。擦れる感触が堪らない。喉が引きつって、空気が微弱に震える様な声が漏れた。
「ひっ、あああああ………っ」
高くやや引き攣った声が唇から零れた。少しの苦痛とそれを上回る歓喜。ノボリは堪え切れないそれに身体を戦慄かせた。ぴんと足が攣りそうなくらい伸びた。
「ふっう、んぁ、」
「っは………っ」
肌を打ちつける音と水音が混ざる音が生々しさを助長する。
ぐちぐちと粘着質な音に嬌声が淫猥さを強調して、クダリは熱い息を吐いた。興奮している。そう他人事のように感じていていた。頭の中はノボリと、快楽を追う事を考えていた。
「ノボリ、ノボリ………っ!」
「はっ、ひぅ、………っああ」
増していく絶頂感に頭がくらくらする。まるでメリーゴーランドの様だと思った。くらくらくるくる。気付かない内に、酩酊感が増していく。
「ノボリ………っ、!」
「………ぁ、くだっ、クダリ………!」
ちかちかと点滅する視界。身体が一瞬酷く強張って、そして弛緩した。
気だるい感覚のまま、どさりとベッドに沈み込む。
ああ、シャワーを浴びないとなあと考える内、眠ってしまった。






見て、今にも沈みそう