「……最近、疲れてて抜く気力もなくて…その…」

恥ずかしそうに目を逸らすヨハンさんが堪らなく可愛い。

「あの…とりあえず…十代君、身体洗おうか…」

スポンジに手をかけたヨハンさんの腕をぐいっと引っ張るとヨハンさんは驚いて目を丸くした。

「ヨハンさん、溜まっているなら…ここで全部出していきませんか?」

「い…いいよ!だ、大丈夫だから!」

この場合のいいよの意味はNOを指すのはわかっているが……

「いいんですか…なら失礼します」

そう言い、ヨハンさんの上に跨がった。ヨハンさんの顔を見ると何か複雑な表情をしていた。

「その…俺は、嬉しいけど……君は…君はどうなんだ?」

「へっ?」

「…もしさっきのお礼として義務感でしているなら…もうやめて欲しい」

もう十分だからありがとうと俺を下ろそうとするヨハンさんにぎゅうっと抱き着いた。

「…義務感でしているわけでないならしても良いんですよね?」

ヨハンさんの答えを聞く前にヨハンさんのモノを自分の中に招き入れた。

「っ……十代っ…く…ん…」

「ヨハンさんの…大きくて…俺の中…ぎゅうぎゅうです」

そう言えばヨハンさんは頬を赤らめて俯いてしまった。
どうしよう…とてつもなく可愛い。


「んっ……う…」

「……っ…キツっ…」

俺の中がヨハンさんのものでいっぱいで、苦しい。ヨハンさんも締め付けられて苦しそうにしていた。少しでもお互いに楽になるように息を吐く。

少し馴染んで落ち着いたから、ヨハンさんが少しでも気持ちよくなるように、と腰を動かしてみる。ぐちゅ、と音が響いた。

けど、初めての騎乗位はなかなかうまくいかない。ヨハンさんも本当に気持ちいいのか分からない。

「っ…ん………んん…っ…」

「……っく…十代くん…」

ぎゅう、とヨハンさんが俺を抱きしめてくる。体勢が変わった為にヨハンさんのが俺の中の深い所を擦った。その途端に快感と共に「あ…っ!」と高くて甘い声が出て驚く。何だこの女みたいな声。

「…ふぁ…っ、んん…!」

「そんな声、耳元で出さないでくれよ…っ」

「や、だって…っ…あ、んっ…!」

「………っ…」

「んっ……あっ!あ、あんっ…!」

ヨハンさんに抱きしめられて、肌と肌が触れ合ってるだけなのに気持ちよくて仕方なかった。それだけで更に興奮する。ヨハンさんもそれは同じなのか腰を動かしてくれた。俺の中をずぷずぷとヨハンさんが突く。
突かれる度に快感が身体中に走って、たまらない。

「あっ、ん…!……ヨハ、ンさ…っ…」

「くっ…ぁ…ヨハンで、いいよ…」

「よは…っ…きもちい…!」

「…っ…俺も気持ちいいよ…!」

ぐちゅぐちゅと俺の中をかき回しながらヨハンは優しく微笑んでくれた。
胸が、どうしようもなく痛くなった。

でもそれもあっという間に快感に流されてしまう。

「んん…っ…、あ、あんっ!」

「十代かわいいな……」

「は、あっ…な…なに言ってっ…!」

「本当のことだよ、ほら」

ぐちゅん、と音をたてながらヨハンが体勢を変える。俺から抜いたかと思うと、俺を再びヨハンの膝に座らせた。今度は俺がヨハンに背中を向ける形で。
再びずぷんと中に入れられて体が跳ねた。

「あぅっ…んんっ!」

「十代、すごくやらしい顔してる……」

「……あ…っ…やだっ」

目の前には鏡があった。そこには俺が写っている。赤い顔で、気持ち良さそうに腰を揺らし、ヨハンのをくわえている俺が。咄嗟に目を瞑った。
これを見せる為にヨハンはわざわざ体勢を変えたらしい。

「目瞑っちゃったのか。ちゃんと見たらいいのに」

「ひゃ…っ…や、だっ…!」

「せっかく見せたかったのに。残念」

「やっ…ん…!」

ぬるっとしたものが俺の耳に触れて驚く。たぶん舌で舐められただけなんだろうけど、目を閉じてるから些細なものにまで反応してしまう。
そしてぐりぐりと奥をえぐられると目を閉じてるのもつらくなって、仕方なく開けることにした。そこにはもちろん俺がいる。
目を開けたことに気づいたのか、ヨハンが俺の足をぐいっ、と開脚させた。思いきり開かされた足の間では限界に近い俺の性器と、ヨハンの性器がずぷずぷと俺の中に入ったり出たりしている。その様子に頭がくらくらした。
それを見たヨハンが俺の耳元でぼそぼそとあることを囁いてくる。
もう耐えられない、と俺はびくびく身体を震わせた。

「ふぁ、ああああ…っ…!」

「………っ…く…!」

イった拍子に思いきり締め付けてしまったらしく、ヨハンも俺の中でイったらしかった。熱いものが中で暴れている。
鏡を通して見たヨハンのイキ顔がえろかったから、ヨハンこそ自分の可愛さに気付けばいいのにと思った。



「…っ…大丈夫か?」

小さく頷くとヨハンがぎゅうっと抱きしめてきた。とても暖かい。

「その…ごめん…十代が可愛くてつい…張り切っちゃった…」

「…あ、いや…元は俺が始めたことだし…俺も気持ち良かったし……」

行為を終えて少し冷静になると妙な罪悪感に包まれた。きっとヨハンも同じだろう。

「あ…俺、先出てるから……ゆっくり入っていってくれよな!」

何とも言えない空気に耐え切れなくなり逃げる様に風呂場を後にした。


部屋に戻り水を一杯飲むと少し気持ちが落ち着いたもののヨハンが風呂から上がったらどういう態度を取ったら良いのかわからない。何をしても気まずくなる気しかしない。
しかし…ある存在を思い出した。「あれ」を出せば…気まずさも薄れるのではないかと。


ヨハンが風呂から上がるとやはり何となく気まずそうにしていた。そんなヨハンに俺は鞄から「あれ」を取り出した。

「じゃーん!ヨハンが食べたがってた黒蜜抹茶プリン!」

「おぉぉ!!これが噂の!?」

ヨハンは瞳をキラキラとさせた。余程気になっていたのだろう。

「あっ…お金払わないとな、いくらだ?」

「いや、いいよ!俺からのプレゼントだぜ!」

「いいのか……?」

「いいんだよ!貰ってくれよ!」

「なら……ありがとう!」

満面の笑みを向けられ胸がドキっとしたのがわかった。


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