ごじゅうご



ちーん。
私、終了のお知らせです。
とてもじゃないけど無理だ。言えるわけがない。
バカか。アホか。マヌケか。
もぬけの殻になったように机に突っ伏し、自分自身に罵声を浴びせるしか今の私には出来なかった。

時間はもうお昼。
迎えにくるのも時間の問題だ。
私の頭を埋め尽くすのは、電波とキチガイと死。咄嗟に嘘をつける程、私の脳味噌はいい構造をしてない。ましてや錫也さんですから。無理無理無理。もう、ジョジョ立ちで待っていてやろうか。いやそれは私が恥ずかしいだけだ。やめておこう。あーもー!!

そう、行く宛のない緊張感と焦りで頭を掻き毟っていると、隣の笹田くんがドアのところで待っているやつがいることを教えてくれた。
いらない。そういう優しさいらない。どーせ錫也くんでしょう!?星河ちゃんムカ着火ファイアーだから!!


「……星河さん。」

「ん!?え、……っと、颯斗くん??」

「ちょっと、お話があるんです。……お時間ありますか。」

「あ、えっと……」

「無いのであれば、後でで構いませ、」

「あ、ある!!あるよ!!だ、大丈夫!!」

「…そうですか。では……ここでは話しにくいですから、生徒会室に移動しても?」

「うん!!」


半ば絶望的に俯いて出口に向かえば、錫也よりも背の高い人がいて。見上げればそれは颯斗くんで。何がなんだかわからずに混乱したまま、勢いで返答してしまった。


こりゃ説教三時間コースだ
(久しぶりに颯斗くんと喋れた。)
(嬉しい、けど。)
(錫也が怖いなぁ。後で、トイレにこもってたって言っとこう。)


─*─*─*─

次は錫也視点になるでしょう。




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