ごじゅう
そんな。
だって、まさかね。
白銀さんが知っているわけないじゃない。
もし仮に
会長が話したとしても……
いや、それはないか。
会長はそんな人じゃない。
そうだ!適当に誤魔化そう!!
そうしよう!!
「…星が好きだから、ですよ?それ以外にここに来る理由なんてありません。」
少し無理があったかと思っていたが、白銀さんはにっこりとやっぱり?と笑った。ただの取り越し苦労だったようだ。
ほっと息を吐く。
「んじゃあ、変態は帰るよ。ばーいばーい!」
「……はあ。凄く凄く疲れた。」
「大丈夫ですか?星河さん。」
「ん。大丈夫だよ颯斗くん。」
「星河…」
「なんですか。バ会長。」
労ってくれる颯斗くんマジ天使!
優しいわあ(*´∀`*)!!
それに比べて、会長は何の役にもたっていなかったね!!
とか、ディスったってしょうがないから言わないけれど。
まあ、本当に
ナニモシテナカッタネ会長。って視線を送る。
すると、会長は何やら心配そうな表情をしてから申し訳なさそうに俯いた。
「………?」
「……本当に悪かったと思ってる。」
「え、あ、いや、そんなに真剣に謝られても……そんなに怒ってないですし。」
「でも、お前……さっき、桜士郎が質問してたとき……」
「…!?、や、やだなあ、なんのことですか、」
「…星河さん?」
会長から目を逸らして颯斗くんを見る。颯斗くんは怪訝な表情。
目聡いな会長め。
べ、別に気づかれたとか思ってないしとか思ってないんだからね!!アピールをしないように努めるけれど、少し吃り過ぎたか。
いやそれ以前に目を逸らしちゃったもんな。
ばか。私。
そう、下を向いたときふわりと伝わる熱に気づいた。
「っ、!?」
「大丈夫だ、星河。まだ気づかれちゃいない。ただ、これを期に気を付けるんだぞ。お前が気をつけても気を付けきれないことがあるなら、俺が守るから。」
「かっ、か、一樹会長!?」
「…お、あ、すまん!つい。」
恥ずかしくなって会長を見上げると、顔をまっかに赤らめる顔があって更に恥ずかしくなった。
何言っちゃってんだ会長!!
(どうしてだろうか、)
(その時颯斗くんの方が全く見られなかった。)
─*─*─*─
やっと前に進める気がします。
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