さんじゅうきゅう




放課後ということもあって、なかなか錫也達は見つからなかった。
でもやっぱりというかなんというか、錫也は食堂でお菓子を作っていた。哉太も一緒にいた。


ああああ
何でこういうときに限っているんだよ!!寮に帰れよおお!!
つっこちゃんにいいよ、とは言ったものの本当は彼らに見せたくなかったのにいいいい。
女子の夏の制服なんて恥ずかしいじゃんか!!
冬ならまだ……
いややっぱ男子制服が一番だよ。

しかも素早く眼鏡をつっこちゃんに奪われ、つっこちゃん怪盗にすぐなれるんじゃないかと思いましたね。はい。


二人は目を丸くして私を見てくる。




「………ども。お昼ぶりです。」


「おおおおまっ!!?星河か!?」


「っ、どうして…女子制服を……」


「私が貸したの!星河ちゃんすっごいかわいいでしょ!!」


「俺のはーとがぶろーくんっ!!」

「ダメだよ星河ちゃん!今は"私"って言わなきゃ!」


「ううぅう…眩しい。眩しいよ、つっこちゃん…」




二人ともつっこちゃんの制服着んじゃねぇよとか、似合わねぇよ早く脱げとか思っているに違いない!!

何に自信をもっているのかはわからないけど、つっこちゃんがさっきから笑顔過ぎて若干恐ろしくもあるよ。


恥ずかしくて、彼らから顔を背けると颯斗くんと目があった。


ん?
あれ。おかしいな。




「星河さん!?なぜ、女子生徒の服を?」




冷や汗MAX。
(はははは颯斗くんなんでいるのかなあ!?)
(部活がありましたので…そんなことよりも、星河さん似合ってますね。可愛いです。)
(っあ、りがとう……)


─*─*─*─


颯斗くん不足いえあ。





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