貴方の腕の中で深い眠りに…
一人の夜が寂しいくて眠ることができない…。
わたしは一人で暮らしていたし、一人でいることに…
一人で眠るのは慣れていたはずなのに…。
わたしをそっと抱きしめてくれる、冷たいけど…でも優しい両手に包まれていないと…
わたしは不安で、瞳を閉じても眠ることが出来なくなってしまった。
身体は眠ることを望んでいても…意識は消えず、眠れない。
眠ることができず、毛布を被り寝ようと横になっていると、不意に毛布の上から頭を撫でられているのに気づいた。
寝ることに必死になっていたわたしは彼が入ってきたことに、気づかなかった…。
「…どうした 眠れないのか?」
彼の…わたしを心配してくれている声にわたしは毛布を被ったまま彼に抱きついた。
「眠たいのに…眠れないんです…。また…いつもみたいにわたしを抱きしめてくれませんか?」
抱きついたわたしに、ゆっくりと貴方は抱きしめ返し、毛布をわたしの顔が見えるように下へ下げわたしの顔を覗く。
「…誘っているのか 織姫?」
わたしが、顔を上げると唇を噛みつくように彼の冷たい唇に塞がれ倒された…。
見上げれば、上には天井などは見えず、わたしの瞳には貴方の美しい碧の瞳しか映らない。
わたしは、瞳をゆっくりと閉じ、ウルキオラの身体を両手に抱きしめ受け入れた…
…貴方の腕に抱かれながらわたしは、やっと深い眠りにつくことができた。
(わたしが安らげる場所は、貴方の腕の中だけ…)