愚かにもきみを愛した
こんな『感情』と呼べるモノが、俺に存在するとは…。
そんなモノなど、必要など無く、不要なモノだった。
藍染様の命を只従い、尽くしているだけだった。
この人間の女…井上織姫に会ってからだ。
今までに考えたことなど無かった、いろいろな事を考えるようになった。
女のころころ変わる表情…
俺に向けて微笑む顔を、ずっと見ていたいと思い始めた。
特に用が無ければ、女の部屋に行く回数もしだいに増えた。
自然と俺の脚は、女の部屋に向かって歩いていた。
俺が、部屋に入った瞬間に驚きながらも、直ぐに嬉しそうな顔になり女は、俺の名を呼ぶ。
それが…心地よかった。
…だが、
女は人間…
俺は…虚であり、死者だ…。
交わることなど…許されない…。
ただお前の傍にいて、お前の笑顔をずっとみていれたらなら…
そう思っていたのだが…
(溢れ出していく感情は、愚かにもその先を望み始めた…)
thanks:確かに恋だった