与えられる愛に戸惑う君は






「ウルキオラさん…
わたし、ウルキオラさんが好きです」









音が無く静かな部屋…


そんな中で呟いたわたしの声





わたしのテーブルの前に座るウルキオラさんへ
わたしの想いを伝えてみた。



『好き』なんて言葉にしてみたらすごく恥ずかしくて…ウルキオラさんの顔が見れない…


顔が上げられず、わたしは俯いたまま膝の上の握りしめた自分の手を見つめていた。






カタッ





不意に静かな部屋に音がした…




カツカツ…カツカツ…






わたしの座る椅子の隣にウルキオラさんが立ってる。

だけど…

わたしは相変わらず顔を上げることができない…。





この想いは、やはり伝えるべきでは無かったんだろうな。

ウルキオラさんは、【心】が…無いと…眼に見えないモノなどは信じないと言っていた。


だから…わたしが【好き】だと伝えても、わたしの想いに答えては…くれない。…でも、わたしのウルキオラさんへの気持ちは間違いなく【好き】の気持ち…


だから…



伝えたかった。




否定をされてしまうとわかってはいても…









でも…





やっぱり応えて貰えないのは悲しくて…。

俯いたまま眼から涙が流れて、頬を伝う。







「何故…泣いている?」







隣からわたしを気遣うウルキオラさんの声。

嬉しい…でも辛いよ…。





「…ウ…ウル…キオラさんに…応えて…貰う…事が…でき…無くて…」




「…女。とりあえず此方を向け」



「む…無理です」




「いいから向けと言っている」





尚もうつ向くわたしの両肩をウルキオラさんが掴み、顔が上がってしまう。


泣いた顔がウルキオラさんに見られてしまう。


わたしは両手を使って、流れた涙を拭おうとしたけど、その両手が届く前にウルキオラさんの手で涙を拭かれた。





「泣くな。
お前の泣いた顔は見たくない。お前は笑っている方がいい」





そう言いながらもわたしの涙を拭うウルキオラさんは困ったような顔をしていて…



【心】が無いだなんて思えなかった。






「お前の気持ちは…わかった。
…しかし、俺にはよくわからない。


だが、お前の傍は温かさのようなモノを感じる、お前と共にいたいと…思うコレはなんだ?」








そう言いながらウルキオラさんは自身の孔に手を当てて、わたしを見つめていて…

ウルキオラさんの


表情は…


瞳は…



初めての感情に戸惑いに揺れているようにわたしには見えた…。











(これからその感情を知っていこう)




Thanks:瞑目


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