呼び声
『・・・・・ラ』
…なん…だ。
『ゥ・・・キ・・ラ』
暗い闇の中ある俺の意識に
声が…聴こえる…
この声は…
聞いたことがある…。
優しく温かい声。
闇の中に溶け込む俺を呼んでいるのか?
『ウル…キ…ラ』
さっきよりもはっきりと、俺を呼ぶ声聴こえる…。
あぁ…
そうだ。
この声は…
「あ!ウルキオラ起きた!!!」
目を醒ますと、目の前には織姫の顔が俺を覗き込んでいた。
「ウルキオラおはよう♪」
「…あぁ」
俺が起きたのを確認し微笑む織姫が明るく…
目が覚めたばかりの俺には眩しさを感じる。
だが、その目覚めて一番に見る織姫の笑顔が俺は好きだ。
朝起きるのが苦手な俺を、いつも織姫が起こしてくれる。
織姫の声だけが、眠る俺の深い闇の意識の中に聴こえる…。
覚めたばかりの目を軽く擦り、上半身を起こした。
(今日も織姫と過ごす一日が始まる)