勇気をだした結果
同棲パロ
「ウ…ウルキ…ウルキオラ!そ…その……い…一緒にっ……ウルキオラと…一緒に寝ても…いい…かな……?」
緊張の為か、突然ウルキオラの部屋にやって来たパジャマ姿の織姫は、言葉途切れ途切れにウルキオラに真っ赤な顔しながら言った。
ちなみに自分の枕を両手で抱きしめている。
布団に横になり本を読んでいたウルキオラは、突然の織姫の言葉に驚き瞳を見開き固まった。
ウルキオラと織姫は一緒に住んではいるが、織姫が恥ずかしいからとの理由で別々の部屋で寝ていた…。
そんな織姫が自らウルキオラの部屋に来て一緒に寝ようと言い出したのだ。
ウルキオラとて、織姫とは一緒に眠りたいとは思っていたが、織姫の事を考え己を抑制し、特にウルキオラから言うことなどなかったのだが…。
ウルキオラからの言葉を、真っ赤な顔をしながら開けた扉の前から動かずウルキオラを見つめる織姫。
僅に枕を強く抱きしめているのがわかる。
「…来るか?織姫」
横になり身体に掛けていた布団を、織姫が入れるように捲り織姫を呼ぶウルキオラ。
ウルキオラの言葉に「ビクッ!」と反応しながらも扉の前に立っていた織姫が、入って来た扉を閉め、ゆっくりとした足取りでウルキオラのベッドに向かい歩いてきた。
時間をかけベッドの目の前まで来た織姫だが、ベッドには入らずベッドの前に立ち止まってしまい、うつむいている。
そんな織姫を見ていたウルキオラだったが、ベッドの前に立ち止まってしまっている織姫に、まだ一緒に寝るのは無理かと判断をした。
「織姫…無理をしなくていい」
ウルキオラの言葉にうつむいてた頭を上げ、ウルキオラの顔を見つめた織姫の顔は更に真っ赤になっていた。
「む…無理じゃないよっ!!」
「しかし…」
「わ…わたしは…わたしはウルキオラと…一緒に…寝るのっ!」
一度言ったからには、意地でもやめるつもりは無いらしい織姫。
織姫は、ベッドに片足を乗せるが……
緊張していたため、片足を乗せ体重をかけた瞬間に体勢を崩し、織姫は前に倒れて込んで来てしまい…。
「っ織姫!!!?」
慌て前に倒れ込んできた織姫身体を、ウルキオラは前から両手を広げ抱きしめ支えた。
「あ…ありがとう ウルキオラ///」
「あ…あぁ…」
身体を密着させ織姫を抱きしめ支えたウルキオラには、直に織姫のドキドキする心臓の音を感じてしまい…。
更にウルキオラは織姫を抱きしめしまった。
「ふぇっ!!?ウ…ウル…ウルキオラ///」
更に織姫の心臓のドキドキが早くなる。
「ベッドには乗れたな」
「う…うん///」
ウルキオラは、ゆっくりと抱きしめていた織姫の身体を離し、織姫と見つめ合うと、織姫の身体を静かに横に倒した。
「ふゎっ!!?///」
「何を驚く。俺と寝るのだろう」
「そ…そうなんだけど//」
横に倒した織姫の上に布団を掛けるウルキオラ。
そして、自然に互いに向かい合う形に…。
あまりに近い距離の恥ずかしさに織姫は眼を反らした。
「眼を反らすな」
そんな織姫の顔を己に向かせるウルキオラ。
「えっ!!?だ…だって、恥ずかし…きゃ///」
織姫を自身に向かせると電気を消し、そっとウルキオラは布団の中で織姫を抱きしめた。
「もう寝る時間だ」
そう言うと、ウルキオラは織姫を抱きしめたまま瞳を閉じる。
「えっ!!?こ…この状態で、ね…寝るの!?」
「他にどんな寝方がある。さっさと寝ろ」
「そんなぁ///」
戸惑う織姫を余所に、ウルキオラからは規則正しい寝息が聞こえほんとに寝てしまった。
(どうしよう…。ウルキオラほんとに寝ちゃったよぉ〜//)
(こ…これって、わたしからもウルキオラを抱きしめたほうが眠れるのかな…?)
寝てしまったウルキオラ
に両手を背中に回し織姫もウルキオラを抱きしめた。
(…あ。なんだかすごく安心する…)
ウルキオラを抱きしめ落ち着き安心した織姫は、そのまま瞳を閉じ眠った…。