触れさせることすら許さない
「ウ…ウルキオラ?」
ウルキオラに引っ張られるような形で、歩き続けていた織姫は、ウルキオラに声を掛け続けるがウルキオラの足は止まらず前を見据え下駄箱へ向かい歩き続けている。
不安に思いながらも、ウルキオラに引っ張られる織姫はウルキオラの背中を見つめ着いていくしかなかった…。
下駄箱に着いた瞬間に、織姫はウルキオラに押され下駄箱を背にウルキオラに両手首を掴まれた。
ウルキオラの瞳には明らかに苛立ちの瞳をしていた。
「ウ…ウルキオラどうし…んうっ」
突然唇をウルキオラに塞がれ織姫の言葉はのみ込まれた。
長いこと口づけをされ苦しくなってきている織姫に気づき、ゆっくりとウルキオラは唇を離した。
「…は…はぁ…」
息も絶え絶えな織姫。
「…ウ…ウルキオラ一体どうし…たの?」
「…あの男が、お前に…織姫に触れているのを見て苛ついた」
ウルキオラの言葉に驚いたが、嬉しさを感じて微笑む織姫。
「…何故笑う」
「えへへ//ウルキオラが嫉妬してくれて嬉しくて」
訳がわからないように首を傾げるウルキオラ。
「待たせちゃってごめんね。
帰ろうウルキオラ!」
「あぁ…」
手を繋ぎながらウルキオラと織姫は家に帰っていった。
(…悪いが、俺の苛立ちは収まっていない。家に帰ったら覚悟しろ)
(え!?)
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