子供は背伸びをするものだ
注意
5歳のショタザキと20歳椿です。
椿のお姉さん捏造でかなり軽い感じの性格です。
そしてザキさんが椿のお姉さんの子供です。
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「ごっめーん大介!この子、ちょっと預かってくれない?」
「えっ…ちょっ…姉さん!?」
いきなり家に押しかけて来た姉さんの手を握っているのはまだ5、6歳位の小さな子供だった。
「私も旦那も仕事が忙しくって。夕方まで預かって!」
「この子…遼、だよね?」
遼、姉さんの子。
まだ赤ん坊の頃にしか会った事が無かったけど、改めて近くで見て見ると本当に大きくなったなぁって思う。
本当に数えるくらいしか会った事がないから俺の事なんて忘れちゃってるんだろうなぁ…。
「そう、今年五歳になったの!遼、お母さんが帰って来るまで大介と一緒に待っててくれる?」
俺の返事を聞くことなく、遼がいつも読んでる本やらお気に入りのタオルやらが入った大きな鞄を姉さんから押しつけられつつ遼の方を見ると、姉さんの隣で小さい身体に不釣り合いな大きいマグカップでリンゴジュースを飲んでいた遼は一言
「しかたないから、おれだいすけのめんどうみててやるよ」
って、ふてぶてしい笑みを浮かべながら言ったのだった。
・ ・ ・ ・ ・
「それじゃ、宜しくね!」
慌ただしく姉さんは俺の部屋を飛び出して行き、部屋の中には俺と遼が残される形になった。
何回か話しかけて見たけど返事はかなり素っ気なくて、「そう」とか「へぇ」とかいう相槌が大半を占めていた。そしてさっきから俺に視線を合わせてくれない。
「ねぇ、遼。…もしかして俺の事怖い?」
いきなり知らないところに連れられて来て、顔も覚えてないだろう俺と夕方まで一緒に居ろって言われて…。俺が子供だったら絶対心細いし怖いだろうな。
なんとなくしてみた質問だったけど思いの他遼本人の食いつきは良く、怖いの一言に反応して俺の方を向いてくれた。
「…こわい?おれがだいすけのこと?それはない」
「へぇ、どうして?やっぱり遼のお母さんの弟だから?」
「だいすけってとししたからなめられてるたいぷだろ。ぜってーそうだ。そんなやつこわくなんかねえ。」
姉さんゴメン。
夕方まではまだ何時間もあるのに遼とうまくやって行ける自信が早々に無くなりました。
2010/9/17/fri