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18歳赤崎→25歳椿
2010/08/04 01:29
なんかもう、ショタザキバキの範疇には入んない感じ。むしろ無理してザキバキにする必要無かったのかも…。
「…俺」
おかしいね
「ずっとずっと」
まだまだ遼の事子供だって思ってた。身長は俺の胸くらいで、口が達者な弟分みたいな存在だって思ってた。
「椿さんのこと見てた」
でも何時からだろう
「…俺」
遼の身長は俺と同じ位まで伸びていて、出会ったばかりの頃は高かった声も変声期を迎えて低くなった。
要するに、大人になったんだ。
「椿さんの事、好きだ」
遼がいつもいつも牛乳ばかり飲んでた理由、知らなかった訳じゃない。俺に色々とアピールをしていた事、気付いていなかった訳じゃない。ただ、怖かっただけなんだ。自分の感情に気付く事、遼の気持ちに気付く事。
「椿さんはどう思ってんの?」
間近で聞こえる遼の声。昔の様に下から俺の事を見上げて来る少年はもう此所にはいない。
「俺は何年も待ったよ。今日この日が来るのを。」
真っ直ぐに向けられる視線と言葉に、もう逃げる訳にはいかないと思った。
「だから聞かせてよ。椿さんの答え」
「…まぁ、もし仮に俺が望まない答えだったとしても椿さんを逃がすつもりなんか無いけど?」
にやりと今まで見たこともない笑顔で遼が笑う。
…ねぇ、遼。
どこでそんなの覚えて来たの?
うちのショタザキは間違った方向に進化を遂げました。
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