サンプル(女装)


「志賀ちゃんちょっとこれ着――」
「断る」

 仁科の言葉を遮って即断したのは、ヤツの手におかしな物体があったから。
 一見普通のうちの学園の制服だ。……なぜかネクタイじゃなくて赤いリボンで、スラックスじゃなくてスカートだが。

「え〜せっかく副カイチョーから借りてきたのにぃ」
「やっぱり副会長のかよ!」

 我が校の生徒会執行部の副会長、女装大好きナルシスト先輩は、学園の制服を女子仕様に特注してそれを日常的に着用している変態だ。
 そんな変態でも親衛隊がいるほどの人気者。……この制服、親衛隊に売ったらいい値段になるんじゃないだろうか。

「売っちゃダメだよー。借りてきただけなんだから」
「人の心を読むのはやめろ」


〜中略〜


 副会長と俺は身長や体型が似てるから、制服も難なくフィットした。恐ろしい。いや、ウェストが若干きつい。
 仁科の手がスカートの裾から中にするすると侵入してくる。

「あ、ちょ……仁科……っ」

 穿いてみて初めて知ったけどスカートの防御力はゼロに等しい。
 その裾が捲れる様を想像しては性的興奮を覚えていた俺だが、女子の皆さんはこんなにもぺらぺらの布で外を歩いていたのかと知って驚愕した。一生知りたくなかった!
 こんなもん下着同然じゃねーか……。

 ゆっくりと太腿を撫でながら侵入してくる手を阻むように裾を押さえると、仁科は嫌な笑みを浮かべた。

「……どーしたの? 今更恥ずかしがって」
「恥ずかしがってるわけじゃ……」

 恥ずかしいけど。いっそマッパのほうが恥ずかしくないくらいだ。
 仁科が一度立ち上がり俺の前に座った。つーか、ソファーを降りて俺の前に跪いた。そして両足を割ってスカートの中に顔を埋めたのだった。

「うわっ、ちょ、お前なにしてんの!?」
「んー?」

 下着はいつものボクサーパンツのままだったんだが、仁科はその下着ごとチンコをぱくりと咥えた。
 はむはむとソコを甘噛みされる。……スカートの中で。俺は今、ものすごい光景を見ている気がする。

「あっ……仁科、お前……っ」

 この光景が直視できなくて、目を閉じながら仁科の頭を引き剥がそうとした。しかし仁科は俺の腰を掴んで抵抗してきた。唾液がじわりとパンツの内側にまで染み込む。 
 なんかもうそこまでされたら俺のソコは反応しはじめて、抵抗する力も弱くなった。
 スカートに阻まれて仁科の顔が見えないのに咥えられてるっていうのが、その……正直めちゃくちゃエロい。

「志賀ちゃん、おっきくなってきたよー?」
「う、あ……」
「俺に舐めてほしい?」

そんなの、言葉にしなくても分かれよ……。いや、分かってて聞いてるんだこいつは。ムカつく。

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