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感じ入ったようなヤツの――天佑の声にゾクゾクと官能が這い上がる。なのに、また天佑は手を止めてしまった。おまけに起き上がって俺から離れていってしまった。
何故か自分で触って達しちゃいけないと思ったから、心許ない気持ちでその姿を追った。
でも天佑はすぐに戻ってきてくれてホッとした。
「天佑……」
「なぁに?」
天佑の唇が俺の唇を塞ぐ。それと同時にうつ伏せの体を仰向けにされ、乳首を撫でられた。すぐに天佑がそこに吸い付いてくる。
スイッチ入っちゃってる俺は、舌で転がされたり、指で優しく捻られたりするとどうしようもなく気持ちよくなった。
高めの声で喘いでしまっている自分が恥ずかしくて、でももっとしてほしくて頭が変になりそうなギリギリのところで翻弄された。
天佑の舌遣いがありえないほどやばい。乳首責めだけでカウパー駄々漏れになってびしょびしょだった。
そして乳首を舐めながら、天佑は俺の膝を持ち上げた。
「ちょっと膝持っててね〜」
俺はもはや天佑の言いなりで、何の疑問も持たず自分の足を開いたまま固定した。
すると、ぬるっとした何かが俺のアナルに触れた。
「ちょ、天佑、なに……っ」
「もーっと気持ちよくしたげるね?」
にっこり微笑まれて、つい頷いてしまった。天佑がそれを見届けるや否や、長い指を俺の窄まりにつぷりと挿入してきた。
「あ、ちょ、あ、マジっ……」
「ん……あれ、もしかしてお尻初めて?」
「そ、そーだけど……」
俺、タチだって言わなかったっけ。てか、どうしてケツいじられてるんだろう、俺。
急に冷静になって足から手を離したら天佑の指が更に侵入した。思ったより深く入ってきてすごく驚いてしまう。
「あっ!」
「あーこら、急に離しちゃダメじゃん」
「や、だって……んっ……」
また心許ない気持ちになってがりがりとラグを引っかく。天佑はそんな俺を宥めるようにキスをした。その極上の唇にとろりと蕩けてしまう。
「ゆっくり深呼吸してぇ……そうそう、じょーず」
子供に言い含めるかのような優しく落ち着いた声音。しかしされてることは卑猥極まりない。
ぬるついた指が呼吸に合わせてアナルにどんどん入ってくる。身動きも取れずに、ただその指の感触に耐えた。
それは一本じゃ済まなくて、二本目も入ってきた。
そして中を探るように二本の指が蠢き、内壁を探った。すぐにムズムズするようなおかしな感覚が俺を支配する。
その感覚はアレだ、前立腺ってヤツだ。
「あ、あ、なんか、それやだ……天佑、やだって……」
「やじゃないよー。いいから集中して、ほら」
言いながらまた内壁をこりこりと刺激して抜き差しする。気持ちいい、とかそういうのよりどうにかして欲しいような、叫びだしたくなるワケの分からない感覚だった。
ぬるぬるの指はいつの間にか三本まで増えていた。俺はもうへとへとで、でもチンコは天佑が手で擦るから全然萎えてないしで喘ぐことしかできなかった。
「も、もうやだ、あっ、イ、イキたい……頭、おかしくなるっ……」
「うん、わかった。理仁かわいい」
またキス。何度するんだってくらい飽きるほどのキス。天佑とのキスは飽きることなんてないんだけど――。
ぴり、と音がして、天佑がもぞもぞ動いた。ゴムをつけてるんだと気付いて「あ、俺挿れられるんだ」ってぼんやり思った。
でもこの熱をどうにかしてくれるなら何されてもいいって思った。天佑に逆らうことなんか全然考えられない。
俺は天佑の手でまたさっきと同じように上半身だけうつ伏せの状態にされ、そして片足を抱え上げられる。
側位の体勢で、天佑のチンコが俺の中に入ってきた。思ったよりスムーズだったけど、それでもきつかった。
「いっ……ってぇ、痛い、痛いからマジで、天佑……」
「大丈夫だから俺に任せてぇ。ほら、もうこんなに入っちゃったよ」
わかる?と天佑のチンコっていうか繋がってる部分に手を導かれた。そうされて全身にぶわっと熱が巡る。
「そ、そーゆーの、あっ、やめろよバカっ……んぁ」
言ってる間にずぶずぶと入り込んでくる天佑のソレは完勃ちしてるらしくて、杭でも打ち込まれてるかと思うくらいの衝撃だった。
なのに背中や肩に優しくキスをされていて上と下のギャップがすごい。ヤリチンってのは伊達じゃねーなと思った。
それでも痛いものは痛いから、知らないうちに涙が流れた。呼吸も浅くなって苦しいけど、不思議と満足感がある。
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