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擦られる快感と甘いキスに酔っていると、僕の追い上げられたペニスに熱いものが押し当てられた。

何だろうと思ってそっと下を見ると、ボクサーパンツを半脱ぎした透が自身を僕のそれにぴたりとくっつけていた。

熱い透のペニスと僕の勃起を透の手が一まとめにする。
先走りの滑りを使って、そのままゆるゆると擦りあげられその気持ちよさに喘いだ。

「あっ……んっ、んっ、ふ、ぅ……」
「紘人、紘人……」

色っぽい声で僕の名を呼びながら、透は腰を動かした。
互いの勃起が擦りあい、まるで本当のセックスのように感じた。

次第に腰の動きが早くなり透の呼吸も浅く荒くなった。
僕はだらしなく口を開いて恥ずかしげもなく喘いだ。

結局もたずに僕の方が先に達してしまった。びくびくと体を震わせていると、透は少し擦り上げるスピードを落として射精を待ってくれた。

僕がすっかり吐き出してしまうと、その吐き出したものを滑りにして透は自身を激しく擦り上げた。
いくらもかからず透も僕の腹に射精し、熱い飛沫をびゅくびゅくと僕の上にぶちまけた。

僕は自分と透のものでベトベトになってしまったが、そこはかとない達成感と快感の余韻に浸った。透がそんな僕の隣に移動し、顔中にキスをする。

その雰囲気が甘くて、僕は胸がいっぱいになってしまった。

「紘人……大丈夫?ごめん、すっげー汚しちゃった……」
「ん……」

ドキドキする鼓動がなかなか収まらず、一方ですっと冷静になってしまって僕は顔を両腕で隠した。

そんな僕をベッドに残して、透が散らかった部屋の中からティッシュ箱を発掘してきた。
何枚も引き出して二人分の精液を拭い取る。

ものすごく恥ずかしい。真昼間から盛ってしまった……。
そろりと腕を退けて透を見ると、彼は甘ったるい表情で僕を見下ろしていた。

「紘人、ちょー可愛かった」
「ぼ、僕……その、すまない……」
「何で謝るの?俺嬉しんだけど。紘人のこんな顔、俺以外誰も知らないでしょ?」
「う……」

本当に嬉しそうに、そして壮絶に色っぽく微笑む透に僕は撃沈した。

彼のことが好きで好きで仕方がない。
もっと知りたい。もっと、奥深く……。
僕は透にキスをねだった。あわよくばその先も――。

だが、それは透の手によって押し留められた。

「……今日は、ここまでにしとこ?」
「え?」
「ほら、だって俺ゴムとか全然用意とかしてないし。いきなり入れたりしたら紘人大変じゃん。また今度に取っておく」

そう言って透がまたキスを落としてくる。

彼はバスケ部で鍛えてるせいか僕よりもずっと筋肉質で、汗の浮いた引き締まった体はひどく色気がある。

自分の貧弱な体が恥ずかしくなって透から背を向けた。
ところが透はそんな僕の背中にも何度もキスをしてくる。

「紘人の体、すげー綺麗……超エロい……」
「透……んっ……」

僕をうつ伏せに押さえつけて、背中全体にキスの雨を降らせる透。
それがすごく官能的で、僕はまた快感に震えてしまった。

「背中も感じるの?」
「し、知らない……と、透だから……あっ」
「嬉しいこと言わないで。マジでやっちゃいそう」

ちゅ、ちゅ、と背骨に添って唇が辿る。透の手は僕の腰を両側から掴んでいて、逃げられないようにしていた。

くすぐったいのに気持ちがいい。透の唇はどうしてこんなに僕を狂わせるのだろう。
脇腹の辺りを透が吸い上げた。それすらどうしようもなく感じてしまう。

「ここね、ホクロがあんの。めちゃめちゃエロい……」
「は……と、とお、る……」
「ごめん、いっぱいキスマつけちゃった。紘人は俺のだって主張したくてさ」

そう言われても、僕の身も心ももう透のものだ。彼以外考えられない。

うなじを唇で食まれると、またあられもない声が出た。
それを聞いて透がくすくすと耳元で笑う。

「そろそろシャワー浴びよっか?腹減らね?」
「ああ……」

このままだと本当に自堕落になってしまいそうだ。
僕はぐったりして起き上がれなかったので透に先に浴びてもらうことにした。





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