触れ合い



ベッドの上で僕と透は飽きるほどキスをした。
止めようとする透の唇を僕の方が追いかけてしまうほど、浅ましく彼を求めた。

ふちに腰掛けながら互いに唇を貪りあう。
やがて透が体重をかけてきて、気がつけば僕はベッドに沈められていた。

「……イヤなら言ってね」

耳元で囁くその声すら色っぽくて、腹の奥がじんと痺れた。
僕はゆるゆると首を振った。無性に透が欲しい。今は彼に何をされてもかまわない。

透は僕の首筋にキスを落としながら服の裾をまくった。彼の手は熱くて、脇腹や背中を摩るように撫でる。
やがてその手は胸にまで到着し、乳首を掌で転がした。

「あ……」

くすぐったくて体をよじると、透がそこにむしゃぶりついた。ちゅぱちゅぱといやらしい音で吸い上げられると僕はたまらなく興奮した。

女性じゃないのだからそんな場所気持ちよくもないと思っていたが、透にそうされるとひどく淫乱な気持ちになった。

「あ、あ、透……んっ」
「先輩やらしー声……もっと聞かせて」

つんと立ち上がったそこを舌で突かれたり舐められたりしてくすぐったさだけじゃない気持ちよさが僕を襲う。

透の弾力のある唇が執拗に僕の乳首を責める。
たまらなくなって彼の頭を抱きしめた。

「そーゆー可愛いことことしないで先輩……俺もうダメ……」

透は胸元に何度も何度もキスを繰り返した。
吸い上げ、時には歯を立てて、そうして僕の耳を舐った。

「あっ、ああっ」

ゾクゾクと官能が走る。
透の舌が僕の耳を蹂躙し、ベトベトになるまで責めた。透の荒い息遣いもダイレクトに耳の中に吹き込まれ、狂いそうなほど感じた。

「そこ……だめ、だ、透……」
「耳弱い?」
「わ、わかん、な……」
「可愛い……すげー可愛い、先輩……」

低く掠れた声で可愛い可愛いと言われながら耳にキスをされ、羞恥とともに倒錯的な感覚に襲われた。

「……かわいい、紘人……」

呼び捨てで名を呼ばれれば、僕はもう堪らなくなった。
本当に溶けてしまったかと思うほど体中の力が抜けた。

透はそんな僕の上着を抜き、下半身にも手を伸ばした。

僕のそこはもうずいぶん前から服を押し上げていて、すごく恥ずかしいのに触って欲しかった。なのに透はなかなか中心には触れず、足だとか内股を撫でるばかりだった。

僕はもどかしくて透を引き寄せて自らキスをした。舌を差し出して唾液を絡めるいやらしいキスを、浅い経験なりに透に施す。

そうすると、透は僕のズボンを引き抜いたあと自分の制服のシャツを脱いで裸体を晒した。
スラックスまで脱ぎ捨てて僕の腿にそこを擦り付ける。透のそこも固くなっていた。

「紘人……」
「あ、透……」

僕は手を伸ばして透の固くなった部分を撫でた。
そこはかなり立派でローライズのボクサーパンツがくっきりと盛り上がっていた。

僕が包み込むようにそこを撫でると、透が色っぽく呻きながら腰を引いた。

「……そんな触られたら俺、暴発しちゃうって。紘人ってけっこー積極的ね」
「でも、透……」

もう少し触ってみたかったが、手を押し留められた。
手に指を絡ませながらベッドに縫い留められ、また舌を絡めるキスをされる。僕はまたとろんと溶けた。

今度は透の方が僕の股間を下着越しに撫でた。
指先でつまむようにして形をなぞられるとどうしようもなく恥ずかしくなった。

透の手はしばらく撫でたあとずるりと僕の下着を腿まで下ろす。勃起してるそこが露出して、僕は全身熱くなった。

でも嫌だとは絶対に言いたくなかった。それを言うと、透はきっとこの行為をやめてしまう。それだけはどうしても嫌だった。

「紘人……好き、超好き……」
「あ……僕も、好き、だ……透……」

そう言うと、透は僕の勃起を握って擦った。

「あっ!」

温かい手に包まれて僕は先からとろりと先走りを滲ませた。
すごく気持ちがいい。好きな人に触れられることがこんなに心地いいことだと思わなかった。頭がおかしくなりそうだ。

「あ、あっ、透っ……あっ……」
「紘人……すげーエロいね……」

言いながらも僕を巧みな手つきで追い詰める。
情けない話、もういってしまいそうだった。

ちゅ、ちゅ、と優しくキスをされ、僕も唇を緩めてそれを受け入れた。





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