16


紘人を逃がさないよう跨りながらサイドテーブルの引き出しに手を伸ばした。中からローションを取り出して露出した尻の割れ目に垂らす。
冷たかったのかビクリと下半身が跳ねたその隙を突いて細腰を持ち上げた。尻だけ突き出した格好になったそこにローションを塗りたくる。

「透……待って、本当に、僕は……あっ!」

制止の声にも耳を貸さずひくつくアナルに指を挿し入れた。中をぐるりと探ってから一度引き出し襞にもローションを塗りこめる。
ローションを継ぎ足しながら指を増やす。ずいぶんとおざなりな愛撫だと自分で分かっていながら、それでもやめなかった。
シーツに縋りついて押し殺した声を上げる紘人の頼りないうしろ姿を見て俺の欲は増した。ゾクゾクする。それは性欲よりも、支配欲とか征服欲とかそういう類のものだった。

自分のジーンズと下着を半分脱いでガチガチに固くなってるチンコを取り出し、ローションまみれの手で数回擦り上げて紘人のアナルに押し当てた。

「あっ……」

先端を半ば強引に押し込んで、浅いところで何度か出し入れした。熱くてきつくて、気持ちいい。

「と、ぉる……んっ、あ……スキンは……」
「紘人……」

ずぷっと一気に挿入すると、紘人の背中が反った。腰が余計に上がって接合が深まる。
ゴムなんかつけてない。なんかもう、そういうの色々吹っ飛んじゃって考えるのが面倒だった。とにかく紘人を犯したくてたまらなかった。
自分の気持ち良さだけをぶつけるように腰を動かす。紘人の手が、骨が浮くほどシーツを掴んでいる。

「あっ、あ、あっ、だめ、透っ、透……っ」

そんなにやらしい声でダメだって言われても逆効果。
何度も何度も、肌がぶつかりあってパンパンと音がするくらい紘人を背後から犯す。

「……は、ぁ、すげー締まる……こうやってムリヤリされんの、好きなの?」
「ちが、透、抜いて、くれ……んぁっ!」

お望み通り、奥までハメてたのを一気に抜いた。でも、脱力してる紘人を仰向けにして両足を抱え上げた。

「ちょ……あぁっ!」

俺のもので少し広がったアナルにもう一度、正常位で挿れる。こんな風にされてるのに紘人のチンコも勃ってる。
体を折り曲げるようにして深く、奥に届くくらいに挿入する。無理な体勢に紘人が苦しそうにしたけど、もうやめろとは言わなかった。
抜き差ししながら紘人の唇を夢中で貪る。
中のローションがぬるつく感じや粘膜が収縮してうねる感触が気持ちよくて腰が止まらなかった。紘人のだんだん大きくなる喘ぎ声も、何もかもが興奮する。

「紘人、ひろと……っ」
「ん、あぁ、あっ、ふ、あ、透っ……、んんっ」
「……紘人、気持ちぃよ、もうイキそ……」

出そうになって慌てて抜こうとしたら、紘人の腕がぐいっと俺を引き寄せた。
それだけじゃなくて足まで俺の腰に絡めてくる。

「わ、ちょっ出ちゃうから!」
「いいから、そのまま……」

色っぽい声が耳元で囁かれる。
雄の欲望に抗えなくて、思いっきり紘人のアナルの中で射精した。自分でも引くくらいすげー出てるのが分かる。

「は、あ……っ」
「んっ……」

長い足がするりと解かれる。片腕を突いて上半身を浮かせた紘人は、俺の頭をもっと引き寄せて柔らかく唇を食んだ。


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