15
倒れるってのは杞憂で終わったみたいで、汗を流してさっぱりした様子の紘人がバスルームから顔を出した。
寝巻きとかはないからTシャツとスウェットを貸したんだけど、普段見ない格好は紘人をかなり幼く見せた。
すげー可愛い……。
「じゃ、俺もシャワー浴びてくるから。こんな時間だし先寝てて」
「待ってる」
そんな可愛い顔で言われたらもうね。
仕方なく手早くシャワーを済ませて紘人の元に戻った。
ソファーに座って待ってたから、俺はベッドの方に座って手招きした。
「ほらこっち来て」
「ん……」
広げた足の間に紘人を座らせてタオルで濡れた頭を拭く。紘人はその間ずっと黙ってた。こうされるの嫌いじゃないはずだけど、全身がやけに緊張してる。
俺は背後から紘人を抱きしめた。そのまま首筋に唇を這わせるとますます体を固くした。
「……なんにもしないよ」
「透……」
「ていうか、俺も眠いし……」
華奢な肩に額を擦りつけて紘人の匂いを嗅ぐ。あー久しぶりによく眠れそ。
紘人から体を離してどさっと後ろに倒れこむ。疲れたなぁ。
そしたら紘人が振り向いて俺の上に乗っかってきた。紘人の少し湿った前髪をかき上げると、綺麗な顔が俺を真っ直ぐに見ていた。
そのまま彼は優しく唇を重ねてきた。
焦れったいようなくすぐったいキスに幸福感で笑みが零れる。
唇は俺の頬や耳を辿り、胸元を軽く吸った。
紘人のゆっくりとした優しい愛撫が気持ちよくてとろんと目が閉じる。
ああもう眠気が限界だなーと思ったその時、服の上から紘人が俺の下半身を撫でた。
……下半身っていうか、ばっちりチンコですそこ。
「……紘人?」
薄目を開けて様子を伺ってみれば、頬を染めながら俺のチンコをさすってる紘人がいた。
いや、何してんの?嬉しいんだけどマジで何してんの?
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