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「じゃ、一緒にやりましょうか」
「一緒にって?」
「オレも舐めたいし」

寒河江くんに言われるがまま、ズボンを下ろしてベッドの足側のほうに向かって寝そべった。その間に寒河江くんは自分のズボンを脱いで下着姿のまま横向きになった。
なるほど、シックスナインってやつか。
お互いに横向きになると、目の前にちょうど寒河江くんの股間がきた。
ていうか、あの、ボクサーパンツだからか、形が分かるくらい膨らんでるんですけど。
その締め付けが苦しそうに見えたもんだから、手で包むようにして撫でてみた。そうしたら寒河江くんが「んっ」と吐息混じりの声を上げた。

股間も気になるけどその上にあるヘソピも気になる。シルバーのピアスは、スタンドライトのほのかな明かりを受けて光っている。
呼吸に合わせて微かに膨らんだりへこんだりする平らな腹は、埋め込まれたピアスが映えて色っぽい。浮き出た腰骨のラインのセクシーさといい、こんなに間近で見るとますます興奮した。
下着越しに股間を撫でながらピアス周りを舌先で舐めてみた。ビクンッと腹がへこむ。その反応が面白くて舌でつついたりキスで啄ばんだ。

「あ、ちょ、やべ……あっ、センパイ……っ」
「ん……」

ヘソピのあたりが感じるっていうのはやっぱ本当のことなんだな。寒河江くんの声やよがり方がエロくて、なんか嬉しい。
腰というか太腿を手で押さえて寒河江くんのヘソ周りを集中的に愛撫していたら、胸の奥がキュンとしてすごく可愛く思えてきた。
そのまま調子に乗ってパンツの上から勃ってるものを咥えてみると寒河江くんが色っぽく呻いた。

「うっ……ん、ちょっとセンパイ……焦らさないでくださいよ」
「じ、焦らしてないって……んんっ」

そういう寒河江くんだって、トランクスの隙間から俺の玉をなぞったり内股をくすぐったりしてるじゃないか。まあ、そのくすぐったいのがわりと気持ちいいわけですが。
下着をずり下ろされ、敏感な部分が外気に触れると肌寒く感じた。けれどソコはすぐに熱い掌で握り込まれた。
ぬるっとした感触がむき出しの先端に這う。そしてそのまま熱い口内に包まれた。

「うっ、あ、ぁ……っ」
「ん……ふ、ぅ」
「気持ちい……あ、んんっ……」

ずっぽり咥えられた上、寒河江くんの舌遣いの巧さに蕩けてしまいそうになる。
だけど俺もボーッとしてられない、初となるフェラに挑戦だ!
黒地に蛍光柄の入ったパンツを太腿まで下ろし、硬くなってるモノを軽く扱いた。
寒河江くんの反り返ったソレは先走りの汁で濡れて照っている。とてつもなくエロい光景だ。

まずは彼がしてくれたみたいに、先っぽをぺろりと舐めた。
鈴口から溢れる汁はちょっとしょっぱいような独特の味がして、海での潮の匂いを思い出した。
そのまま竿部分をなぞるように舌を動かす。先端から根元に向かってできるだけ丁寧に。
寒河江くんの喘ぐ声が聞こえる。気持ちいい?って聞きたいけど、舐めるのに必死でそこまで出来そうにない。
ひとしきり舐めてから、思い切って咥えてみた。

「んぐっ……!?」

……なにこれ!デカイんだけど!
手で握る感覚より、口に受け入れるほうがはるかに質量が大きい気がする。そうか、寒河江くんはこんな大変なことをしてくれてたんだ。
歯が当たらないようにするにはどうすればいいのかな。とりあえず動かしてみよう。
やり方が分からないなりに寒河江くんを気持ちよくさせようと舐めたり吸ったりして頑張る俺。
俺のモノも寒河江くんの口におさまっていて気持ちいいから、二人してフェラの競争状態。

「ん、む、ぅ、んっ……」
「ふ……う、ぁ、センパイ、あ……」

夢中になって咥えていたら、いつの間にか口の端から唾が溢れちゃってシーツに染み込んでいた。それに先走りがどんどん出てくるし、もうべっちょべちょ。
でも俺、口でするのけっこう好きかも。
慣れてなくて大変だけど、寒河江くんとのエッチは新しい発見の連続で楽しい。

「……っは、はぁ……ん、すいません、止めていいですか」
「んむ?んっ……うん?なに?ごめん、気持ちよくなかった?」
「違いますよ、良かったですって。つかセンパイ、ちょっとそのままで……」

寒河江くんは肩を上下させながらむくりと起き上がり、腿に絡まっているパンツを脱ぎ去ったあと近くの棚を探った。そこから取り出したのは、オシャレなパッケージの箱と黒いチューブ。

「さ、寒河江くん……あの、それ……」
「はい」

それはアレか、コ、コンドームと潤滑ローション的なものかな!?
現物を目にしたら急に生々しく感じて、顔がますます熱くなった。視界の端で寒河江くんがチューブから透明な粘液を指に垂らしている。

「そのまま、じっとしててください」
「あ、あの……うっ……」

横向き状態の俺の尻にぬるりとした感触が触れる。粘液を纏った寒河江くんの指が、尻穴の周りをなぞった。
くすぐったいようなもぞもぞした感覚が下半身から這い上がってくる。

「……指先、入れてみますね」
「は、入るの?え?入るのほんとに?」
「センパイが協力してくれたら入るんじゃないですか」

そんな他人事みたいに!いや俺のことだけど……。


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