おお振り ストロベリーヒーロー | ナノ



「しやあす!!あす!!」
西浦2回目の攻撃。

(ちっせぇ4番だな。ゲンキが取り柄か?オレにタンカ切ったヤツは更にちっせぇし、偉そうに言ってた割りにはベンチかよダッセェ。)
「トラック!」

(オイオイいい球だぜ。手ェ出せよ!)
田島は2球目も見送る。
それを見てオレは鼻で笑ってしまう。

(打つきねェのか!?簡単に追い込まれやがって!!)
(叶君、やっぱ、スゴイ)
(ホラ外へ寄ったぞ。それをふるなよ)
「ボオッ」
(2-1からフォークか芸のないリードだぜ。あ!?あいつフォーク待ってんのか!?)
(慎重なのか知らんけどそんな後ろに立ってたら叶のフォークは打てないよ)
(さっ来ーい!)
叶が投げたと同時に田島が前にステップした。

(((ステップした!!?)))

「ほらね――!!」
「レフトセンター間おちた!」
「中継3つ!早く戻せ!!」
「ツーベース!」
田島がムフッと笑いながらガッツポーズを見せた。

「どどっどーするっ」
「ナイバッチなナイバッチ」
「おし」
「せーのぉナイバッチー!!!」
(ああーいいわーちょっと前まで全く知らないものどうしだったのにバッテリーが繋がりはじめ攻撃の軸が回りはじめてチームの形ができあがっていく!!)

「つづけーっっ」
「バッチおいしいよ!!」
「花井!一本!!」
「ノーアウトランナー二塁!」

(一ぺんにランナー帰す必要はない。1人1ベース進めればいい。送れって言うならバントしますよ)

モモカンが花井にサインをだす。

「!」
(――……打っていいのか!)
(硬球に触れて一月足らずの子たちにとって硬球をバントするのはハッキリ言って怖い!叶君は守備良かったけどバント失敗してフライ上げるよりは転がしたほうが何が起こる可能性は高い。それに今日は初試合技術と違って試合度胸は試合でないと計れない。好きにさせた時どう動けるかで試合度胸を見極めて今後の使い方を迷わないようにしとおきたい!)




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