おお振り ストロベリーヒーロー | ナノ



阿部はいきなり三球勝負と言い出した。
それにのかって田島もオレもオレっもといい始めた。
多分阿部は田島が荒シー出身だと気がついたんだろう田島に
「田島はまた今度な」
と軽くあしらってた。

でも何で田島ほどの選手がこんなとこに居るんだ?
と思っているといきなり田島は
「あっじィちゃんだ!」と叫びだした。
俺と阿部は「じいちゃん!?」とは頭にはてなマークを浮かべていると
田島はフェンスに飛び乗って畑の方向に手を振りながら
「おーいじーちゃーん!」
田島の家はどうやら学校のすぐ近くの畑らしい。
俺は田島に話しかけた。


「ねぇ君、田島君だよね?」
「そうだけどお前誰?」
「俺は大阪浪速ボーイズ出身の惟世苺だよ。」
「えっお前あの浪速のとこ!?」
「うん!」
「でもお前の顔見覚えあるかも!」
「よく荒シーと練習試合やってたしね!」
「思い出した!お前ちびなのに4番打ってたよな!」
「ちびって気に食わないけど・・・そうだよ。」
「オレ最初惟世のこと女だと思ってたし!」
と笑いながら話していた。まぁあながち間違いじゃない・・・


「てか浪速って確か大阪じゃなかったっけ?」
「まぁね、俺の母親ここの卒業生だって言ってたし今年から硬式になったって聞いて面白そうだと思ってね・・・。」
俺が話し終わった頃に丁度阿部と三橋がベンチから出てきて3打席勝負が始まった。


阿部の挑発で花井はかなり力んでる・・・まぁ阿部はそれが狙いだろうけど・・・。
ここまでするとなると阿部はかなり本気だ・・・。
内野だけ守備になった。









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