「でもさぁそいつ中学時代ダメダメだったんだんでろ?」
「なぁ」
「まあ遅いストレートより上ってクセ球なだけだから慣れれば打てるんだよ。」
皆阿部の言葉にすっべった。
「じゃあなんでオレは慣れなかったんだよ」
「慣れさせない投球ができるからだよ」
阿部の言葉に花井は意味がわかってなかった。大体の投手はストライクゾーンは4分割。
「三橋はストライクゾーン何分割してる?」
「??んん??」
「コースと高さいくつに分けてる?」
「え、と、3つずつ・・・?」
9分割・・・・・!
「9分割のコントロールでコーナーをついてれば正直花井からはいくらでもアウトを取れる。
今まで自分の力の使いを知らなかったようだけど投手としてお前は充分魅力的だと思うよ。」
「・・・・オ、オレは 阿部君 がスゴイんだと 思う・・・・・・。」
「俺は三橋も凄いと思う。だって9分割も投げられるなんて並みの努力じゃないぞ。三橋も充分凄いぞ」
三橋はかなり戸惑っていた。
「こいつはこれからどんな打者にも勝てる投手荷になるよ。
あとは打たせた球を捕ってくれる野手と1点入れてくれる打者がいれば"甲子園に行ける"」
「・・・ム、ムリです・・・・」
皆一斉に「はあ!?!」っていて三橋の方を見た。
「行けるとは言い切れなくても一応 目指せよ!」
「一応!?なんで!?オレァマジ行く気だけど!?」
皆がワイワイしていたら百枝が言った。
「野球をホントに楽しめるのは・・・・ホンキで勝とうとする人間だけだよ。
私は勝ちたいの!やる前からムリムリ言ってチームの土気下げるような人間に1番はあげない!」
「ム・・・・・ム・・・・・ムリじゃない・・・・・」
「あまりイライラさせるとぶつよ」
百枝はバットを持って脅していた。三橋は完璧にビビッていた。
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