小説 | ナノ


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いつも退屈な授業僕にとっては退屈で仕方ない時間であり屋上でサボるのが日課になっていた。
日本一頭が良い有名学校でも僕の頭脳はその先を行っていて絵本を読んでるぐらいの感覚でも先輩の歌声を聴いてから僕の人生はメロディーに包まれたんだ。

誰もいない高等部の校舎から聴こえる澄み渡る歌声僕は直ぐに惹き込まれてしまったまるで吸い寄せられるように……。

声の主は髪の短い女の人覇気が感じられないけどその人は綺麗だった。
制服は高等部のものだし先輩なんだろうでもこの人初等部の時は見たことないな…噂で聞いたけどもしかして外部からきた人?
無意識の内に僕の足は先輩の方へと向く。

「あれー?先輩なにしてるのぉ?」
「は?君こそなにしてるの」
「僕はサボりですよー頭が良いから先生も公認なんだよねぇ」
「ふーん。聞いてないけどね」
あれ…この人他の女の子と違う。普通なら"可愛いー!"とか言われるんだけどなぁてか言われたことしかないし…なんか腹が立つ!

「僕は帝ナギよろしくー」
「……」
「あれぇ?先輩は教えてくれないの?」
「…詩歌」
「詩歌どこかで聞いたことあるけど気のせいかなぁ」
僕の言葉に顔をしかめる詩歌先輩を不思議に思った。
それから僕は高等部の屋上へと通うのが日課になっていた先輩の歌が聴きたいか…先輩のお陰で歌にも興味が出てきてアイドルになりたいって思えたんだよ。

僕だけの秘密のライブみたいで先輩の特別になれた気がしてたでも実際は違った先輩を思っているのは僕だけじゃないそりゃこんなに綺麗な人モテない訳がない徐々に僕の特別な場所が他人に踏み散らかされていく。

嫌だ…止めて僕だけの場所、取らないで。
僕だけの…先輩なのに…ヤメテ。
子供染みた嫉妬で先輩を傷つけちゃったこと僕は凄く後悔してるんだよ?
本当は…本当は大好きな人なのに大好きな人を傷つけてしまった罪は重いことに気づいたのは先輩の顔を見なくなった時だった。

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