Love song of stars | ナノ


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今日は皆仕事に出払っていて寮で一人きりになってしまって暇を持て余してた。
んー…何をしようか迷う。やっぱり練習しようかな最近音楽に触れるのも楽しいって思えてきたし多分お母さんが居ないから自由にできるからだろう…。
お母さんの事を思い出すと苦笑いが零れた。
あ、最近練習してなかったオーボエもちょっとやろうかな手入れもしたいし。
私はギターとオーボエを持ってレッスンルームへと向かう。

「ふぅー重かった…にしても今日は天気が良いな」
カーテンから照らす日差しに目を細めてた。
まずはギターをケースから取り出しアンプに繋げいつもは他の人に遠慮して音を小さくしてたから特別に音の音量を上げチューニングをしていざ弾き始める。前から出来なかったクロスピックに挑戦したいと思ってたんだけどこれが中々難しくて苦戦している所だった。

「んーやっぱ難しいかも…もっと素早く動かす?違うな…」
「下手くそ」
声がする方を振り向くと黒崎さんが壁に寄りかかりながらこちらを見ていた。
いつの間に来たのかと不思議に思ってしまった。

「じゃあ黒崎さん見本見せてくださいよ」
私は黒崎さんにギターを向ける。
「…チッ、仕方ねぇな。こうやるんだよ」
渋々とギターを受け取ると意図も簡単にアップダウンを繰り返し弾く。
「…凄っ!」
「ったりめぇだろベースとギターなんざそう変わらねぇだろうがよ」
そうか黒崎さんってベース弾けるんだっけ。
ギターを私に返すとやってみろと言って教えてくれるらしい意外と優しいところもあるんだなと感心した。黒崎さんも練習するつもりだったのかちゃっかりベースを持っていた。
「いいか?最初はゆっくり弾け急に速く弾こうとするから弾けねぇんだよ」
「はい」
厳しくも解りやすく教えてくれる黒崎さん本当に音楽が好きなんだなんか結構共感持てるな。
必死に練習しているとぐぅーっと音が鳴る。私じゃないだとしたら…黒崎さんだ。
黒崎さんを見るとお腹を押さえて顔を真っ赤にしている。
「ぷッ」
「おい、テメェ今笑いやがったな!」
バレない様に笑ったつもりだったが黒崎さんはしっかり聞いていた。
「確かにお腹空きましたね。お昼にしましょうか」
「お、おう…」
食堂に移動して昼ごはんの支度をする。黒崎さんって何食べるんだろう?





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