Love song of stars | ナノ


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仕事が思いのほかに早く終わり寮に戻ると静まり返っていて誰も居ないようだ。
詩歌の部屋へと足お運んでみるとどうやら居ないみたい。
どこか出掛けているのかそれとも誰かの仕事を見学しているのかな。まぁ久々に一人なのも悪くない最近は翔や那月と一緒だったせいかのんびりと過ごせなかったしね。
階段を降りてたら低いベースの音と高かい音が聞こえてたので気になって音のする方へと向かう。
音が終わったと思えば笑い声…この声は詩歌とランマル?

「黒崎さん人の顔抓っといて笑うなんて酷い!」
「ハハッ悪りぃお前の顔が面白くてついな」
「うっ…ならっ…もっと笑わせてあげますよ!」
と言うと詩歌は自分の顔を自分で引っ張り変な顔をしてランマルはまたお腹を抱えて笑う。
「てめぇは本当おもしれェ女だ。今まで会って来た奴とは違う…」
「どうせ…女らしくないですよ」
「ああ?んな顔すんじゃねぇよ。他の女とは違って煩わしくねぇしうざくもねぇよ。俺はお前みたいな奴が好きだ」
「は、はぁ!?ななななんですかっそれっ!!」
「わっば、別に深い意味じゃねぇよっか、勘違いすんじゃねぇよっ」
顔が赤くなる2人になんだかピンクのオーラが包んでるみたいだ…癇に障る。
変だ…このモヤモヤと言うかイライラ?そしてなんか苦しい…。
考え過ぎは良くないオーバーヒートしちゃいそうだ。
僕は考えるのを諦めてレッスンルームへと入る。

「2人とも楽しそうだね。ランマル仕事終ったの?」
「っ!」
詩歌は僕を見て目を逸らす。
「おー藍帰ってきたか。俺は今日オフだぜ」
「ふぅん…」
チラリと詩歌を見ると僕と目を合わせてくれない。
「おい、詩歌顔赤けぇぞ。熱でもあんじゃねぇのか?」
ランマルは詩歌の額に手を当てようと手を伸ばそうとしたが僕は無意識にその手を払う。

「おい、藍痛いてぇじゃねぇかなにすんだよ!」
「あ、ごめん。僕にもわからない」
「あ?馬鹿にしてんのかてめぇコラ」
「そう言う訳じゃないんだけど」
驚いた…なんで僕こんなことしたんだろう…?
原因不明の行動に戸惑ってると詩歌は立ち上がりどこかへ走って行った。
「あいつどうかしたのか?」
「さぁ?ランマルに触られるの嫌だったんじゃない?」
「ああ?やっぱケンカ売ってんだろてめぇ!っておいどこ行くんだよ」
「様子見てくるよ詩歌の」
走って詩歌を追い掛ける。
「…てめぇも十分変だぞ藍。…俺もなんか変だ…」





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