Love song of stars | ナノ


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気付いたらカーテン越しに朝の日差しが部屋に明かりを灯す。
「うわ…徹夜しちゃった」
でもいつの間にか胸のドキドキが収まっていて安心したと同時に眠気が襲ってきてそのまま倒れ込み寝てしまった。
翔ちゃんの時と違う胸の音。
好きって言うのと違った音に戸惑うしかなかった。
どうしてこんな音がしたか子供過ぎた私にはまったく理解不能だった。
好き…そうだ!これなら聖川さんも抱擁を出来るようになるかも。
勢いよく起きて聖川さんの元へと走る。

「はぁッはぁッ聖川さんッ」
「おはよ…ッ何故そのような顔に!?」
聖川さんは私の顔を見てギョッとする。
「好きな人を…っ抱擁する時好きな人を思い浮かべてください!そしたらきっと出来る筈です聖川さんなら」
「…ありがとうわざわざそのようなこと伝えに来てくれて」
聖川さんは少し笑って行ってくると一言言って寮を出た。
ああ、良かった少しでも役に…立てたかな?
そのまま私は倒れて意識を失った。



「!?詩歌大丈夫!?」
僕は詩歌が倒れていることに気付き彼女に駆け寄ると寝息を立てて寝ていた。
なんだ寝てるだけか…と胸を撫で下ろし彼女を抱きかかえる。

「本当に君はいつも倒れている…まるでお姫様見たい」
彼女に届くはずないのに呟くと幸せそうに笑う。
やっぱり良い匂いがするお菓子みたく甘い香りまるで誘惑されてるみたいに。

詩歌を部屋まで運びベットへと寝かせる。
「はぁ…本当に君は厄介だよ。理解不能君を見ていると目が離せなくて落ち着かないし那月と一緒にいた時もなんだか変な気分になっていつもの僕じゃないみたいだ」
詩歌の頭を撫でながら寝ている彼女に話かける。
忘れよう…考えても無駄だし。






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