Love song of stars | ナノ


▽ 


先に寮に戻ったら春さんが居なくなていた。
こんな時間なのにどこ行ったんだろう?心配かも…。
「初めての撮影どうだった?」
「なっ!なんで知ってるの!?」
美風君がいきなり私の部屋に入って来た。
「これ」
美風君の手に持っていたのはエキストラで映ってる私の写真。
「なんで持ってるの!!」
「セシルがくれた。へー馬子にも衣装だねこれ」
「うっさい!返して」
「僕が貰ったんだけど」
美風君の持っている写真を取り返そうとジャンプして取り返そうとするも身長が25cmも差があって届くはずもなく断念。

「そうえば春さん見てない?」
「彼女なら見てないけど」
「見てないのか…電話してみよう」
鞄からスマホを取りだそうとするが見つからない。
…もしかして忘れてきた?

「私ちょっと出かけてくる!」
「どこに?」
「収録現場…スマホ忘れた…」
「本当ドジだね…何モタモタしてんの行くよ」
美風君画まさか付いてきてくれると思わなくて間抜けな声を出してしまう。
付いてきてくれんのかな?嬉しいけど言葉とは裏腹に悪態をつく。
「一人で行ける」
「そういう問題じゃないでしょ君一人じゃ危ないから僕も行く」
「いいって言ってんじゃん!」
「はぁ…僕が付いていきたいから行くそれじゃあ駄目?」
綺麗な瞳で私を見つめる。
こんな顔されたら断れないじゃん…。
とりあえず春さんが心配だし急いで現場に向かう。

現場に到着すると暗闇の中美風君のスマホの明かりを頼りに探してみるが見当たらない
「君どこで落としたの?」
「更衣室かな?あっち」
更衣室に行って見るとロッカーを隅々まで探し奥のロッカーの中にあり無事にあることを確認して安心する。

「ありがとう」
「どういたしまして」
撮影してたところまで歩いてきて入り口から出ようとしたら美風君が何かに気付く。
「あれって…翔と春歌?」
「え?うっそあんな所危ないじゃ…っ!?」
私たちが目にしたものはあまり良く見えないけどなしかに翔ちゃんと春さんしかも2人で抱き合ってる。
翔ちゃんが好きな私にとってショックな光景だ。
眺めていると急に視界が真っ暗になってる。

「なっ何!?美風君?」
美風君は私の目を手でいきなり覆ってきた。
思わずびっくりした。
「詩歌見たくないでしょ。それに顔泣きそう僕に見られたら恥ずかしがる」
「…あり…が、とう…」
頬に暖かい涙が流れる翔ちゃんは春さんが好きその事実を受け入れたくない気持ちと好きな人が幸せになって欲しい複雑な気持ちが葛藤している。

現場から離れて美風君の服の裾を掴みながら歩く

「そろそろ離してくれない?服伸びる」
「わっごめん…」
手をパッと離して泣き顔が見られた恥ずかしさが込み上げる。
うわっよりによって美風君に見られるとは…最悪だ。



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